ETFのわかりやすい話(その2)

世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)

ETFのわかりやすい話(その2)

先週「ETFのわかりやすい話(その1)」として、ETFとインデックスファンドの比較の中で、正しく認識されていない事柄を3つほどあげて説明しました。(よろしければ、5/27のバックナンバーをご覧ください)
前回のポイントは、「売買手数料や売値と買値の差(スプレッド)のため、必ずしもETFは一般のインデックスファンドより低コストではない」ということでした。

今回は(その2)として、もうちょっと違う角度からETFを見てみます。
● 俗説4「ETFは、常に基準価格で取引される」
一般の投資信託は基準価格で取引されるのに対して、ソロモン・スミス・バーニーなどのアナリストによる調査では、ETFは、しばしば基準価格より若干割安もしくは割高で取引をされていると報告されています。(一般のインデックスファンドは基準価格で取引されます)ETFの取引価格が基準価格から1%以上それることはめったにありませんが、発生する目に見えないコストのために0.25%または0.5%失うと、その分だけ明らかにリターンは低下します。

● 俗説5「ETFのシェアは米国の投信市場の大部分を占める」
ETFの資産残高は2001年末に約830億ドル(約10兆円)になりました。しかし、米国投信協会(ICI)のデータによると、米国における株式投信市場の資産3兆4000億ドル(約420兆円)のうち、ETFは約2.4%なのに対して、インデックスファンドは約10%に及びます。ETFの資産の大部分は、その流動性とキャッシュ・マネジメントの観点で先物よりもETFを好む、機関投資家に保有されています。

●俗説6「ETFは主に長期的な投資を望む投資家に所有されている。」S&P500インデックスを追随する、あるETFの2001年の回転率は約1400%でした。一方、一般的インデックスファンドの同年の回転率は20%未満でした。また、ナズダック-100インデックスを追随する、あるETFは1日で6000万シェア以上が売買されています。つまり、ETFの平均的な保有期間は年単位ではなく時間単位であるということができます。

● 俗説7「ETFは万人向けである。」
この説は間違いではないでしょう。ETFは多くの投資目的に合うように上手く作られています。また、ETFと一般のインデックスファンドの両方をポートフォリオに組み入れることは適切な判断ともいえるでしょう。肝心なのは、どちらを選ぶかということよりもポートフォリオにおける比率ではないでしょうか。

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