世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)
バンガードはコストを非常に重視しています。この姿勢は1975年の設立以来変わることはありません。投資家の出費をなるべく抑えることがより多くのリターンにつながるのは明らかです。でも、残念ながらコストについてはあまり関心が払われていないのが現状です。投資の世界では短期の投資収益や優れた成績を持つファンド・マネージャーが注目されがちです。しかし、それらと同じくらい信託報酬や販売手数料は見逃せない要因となります。
最近、ファンドのパフォーマンスに関する3つの調査結果が明らかになりました。これらの結果はコストの重要性を明確に示しているといえそうです。
(1)モーニングスターは、米国のミューチュアルファンドを1996年におけるファンドにかかったコストによって格付けしたうえで、2001年12月までの5年間のリスクとリターンを検証しています。その結果、ちょっと意外かもしれませんが、「ほとんどの運用スタイル・カテゴリーで、投資家は高いパフォーマンスと高コストのファンドより、低いパフォーマンスでも低コストのファンドを買ったほうが賢明だった」と結論づけています。
(2)一方、投信調査会社であるファイナンシャル・リサーチ・コーポレーションは、ファンドの過去の運用成績、モーニングスターの格付け、アルファやベータ値など10種類の運用評価データについて、将来のパフォーマンスの予測力を検証しました。その結果、対象期間中に平均以上の運用成績をあげたローコストのファンドでは、「ファンドにかかるコスト」が将来のパフォーマンスを決定する最も確かな要因となることが明らかになりました。
(3)さらに、投資調査会社のKanon Bloch Carreは、米国の大規模株式投信上位20ファンドについて、マーケットからもたらされる利益が投資家とファンド・マネージャー(運用会社)の間でどのように分配されたかを検証しました。その結果、低コストなファンド群の場合、2001年12月までの5年間で投資家は累積リターンの96.7%を手にしました。一方、最も高コストのファンドでは、投資家がファンドの累積リターンのわずか84.2%しか手にすることができず、残りはファンド会社の利益となりました。
生活に身近なモノを買うときには、誰でも「値段」を気にします。
でも、投資の世界こそ、もっと「コストの重要性」が問題視されなければいけないと思います。
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