債券ファンドのデュレーションって?(2)

世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)

債券ファンドのデュレーションって?(2)

前回はデュレーションの意味についてご説明しました。(よろしければ7月15日のバックナンバーをご覧ください。)デュレーションを調べれば、債券ファンドの価格がどれくらい市場金利に影響されるかを予想することができます。では、このデュレーションはどうやって決められるのでしょうか?今回はデュレーションを決定する要因についてお話しましょう。

以下にあげるそれぞれの変数はデュレーションの概念の核となるものです。ポイントは「自分が投資した分のお金を早く回収すればするほど、投資のリスクは小さくなっていく」というところにあります。

残存期間: 一般的により長い残存期間は、より長いデュレーションを意味します。従って、リスクもより大きくなります。

クーポン: 債券のクーポンあるいは利率は、デュレーションを決める要因のひとつになります。それは投資家が受け取る利息が多ければ多いほど、早く初期投資を回収することができるからです。従って、クーポンが高いと、デュレーションは短くなります。

コール: 債券によっては、発行者が満期日以前に償還できる権利(コール)を持っているものがあります。例えば、市場利率が7%まで落ちた場合、発行会社は9%で発行した債券を途中償還することができる、といったようにです。他のすべての条件が等しければ、このコーラブル債は、普通の債券より短いデュレーションになります。

ここでは、デュレーションの複雑な計算式まではご説明いたしませんが、通常、債券ファンドのデュレーションは、運用レポート等で簡単に調べることができます。そしてその利用方法として、自分の資金の予定投資期間と同じデュレーションをもつ債券ファンドを探し、金利リスクを避ける努力をするといったことができます。

例えば、約24か月後に必要となる資金を運用するため、2年のデュレーションを持つ債券ファンドを選ぶといった具合です。

デュレーションが測る金利リスクは、インカム・リスク、クレジット・リスクなど債券に関連したいくつかのリスクのうちのあくまで1つにしか過ぎません。それにデュレーションを理解しても、金利がいつ、どのくらい、どのように変動するかまではわかりません。しかしそれを理解した上でのデュレーションは、皆さんの債券投資において、きっと役立つ便利な指標となるはずです。

※1万円台から購入できるローコストのバンガードファンド
すべて販売手数料無料(ノーロード)、為替手数料無料(買付時)です
バンガード・トータル・ストック・マーケット・インデックス・ファンドバンガード・スモールキャップ・インデックス・ファンド
バンガード・ウェルズリー・インカム・ファンド
外貨での長期運用商品として是非ご活用ください。

マネックスからのご留意事項

「バンガード・海外投資事情」では、マネックス証券でお取扱している商品・サービス等について言及している部分があります。
マネックス証券でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動等による損失が生じるおそれがあります。また、信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引・取引所株価指数証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。

商品ごとに手数料等及びリスクは異なりますので、詳しくは「契約締結前交付書面」、「上場有価証券等書面」、「目論見書」、「目論見書補完書面」又は当社ウェブサイトの「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みください。

マネックスメール登録・解除

コラム一覧