世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)
皆さんご承知の通り、米国の平均的なテクノロジー・ファンドは、90年代後半に急激な値上がりを示した後、2000年初から70%以上下落しています。マーケット周期からみると典型的なケースといえるでしょう。そして不運にもそれは、昨日と同じリターンが明日も得られると信じ、リターンを追い求める投資家が陥る典型的なケースでもありました。
この教訓をもとに、きちんと方向づけされた長期的な投資方法に変えた投資家たちがいる一方で、危険を無視して(あるいは気付かずに)次に人気が出そうなセクターを探している投資家たちもいます。
過去2年以上株式市場が下落している時、市場全体が下落する一方、特定のセクターへの資金流入はかなり増加しました。リサーチ会社のストラテジック・インサイトによると、目を見張るようなリターンを記録した貴金属ファンド、不動産ファンド、途上国市場ファンドに、4月だけで30億ドル(約3500億円)も集まりました。それは2001年の年間を通じた資金流入額の30倍以上でした。また、小型株ファンドは4月だけで140億ドル(約1.6兆円)を集めました。これは前年同月の3倍です。
これらのセクターがまたいつ下落するかを予測するのが不可能な一方で、歴史は繰り返すということも覚えておかなければならないでしょう。問題はそれが「いつ」なのかわからないだけです。
次の例を見てください。95年と96年には、平均的な金ファンドが累積で9.5%上昇しました。そしてその逆のことが97年と98年におこり、50%以上も下落しています。また、途上国市場ファンドのパフォーマンスは、上昇と下降を何回も繰り返し、99年から2年間にわたる34%の下落の後、70%も急騰しました。一方、小型株や不動産のセクターにおけるボラティリティは近年それほど激しくはありませんでした。しかし、市場が反転することは十分予想されます。ファンドの過去のパフォーマンスが、将来の結果を予想する指標にはなりえないのは明らかです。
「ガムボール・ラリー」というコメディー映画の中で、往年の俳優ラウル・ジュリアは、フェラーリへ乗り込むやいなやバックミラーをはぎ取り、こう言いました。「こんなものは俺には必要ないぜ」。これは決してドライバーにとってはいいアドバイスとはいえませんが、投資家にとっては非常に意味のある言葉ではないでしょうか。
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