バンガードグループ調査結果:「401(k)プラン加入者は下げ相場でも健闘していた」

世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)

バンガードグループ調査結果:「401(k)プラン加入者は下げ相場でも健闘していた」

米国株式市場はこの1年で約15%も急落し、世界恐慌以来の最も長い下げ相場となりました。それにもかわらず、米国の平均的な401(k)プラン加入者のパフォーマンスは年間6%の下落で、加入者の貯蓄口座の残高は年1%未満の減少に留まったことが、バンガードグループの報告によって明らかになりました。この報告書は、2002年12月31日までの3年間の下げ相場における401(k)プラン加入者の個人別リターンを検証し、作成されたものです。

バンガードの機関投資家グループ責任者、ジェームズM.ノリス氏は、次のように言っています。「ニュースではもっぱら株式市場のリターンの悪さだけが取り上げられ、401(k)プランのパフォーマンスが株式市場のベンチマーク・インデックスと同じくらいの悪さだったという印象を与えました。確かに401(k)プランのリターンは決して良かったとは言えず、米国株式インデックスと同じくらい、もしくはそれ以下のリターンしか得られなかった加入者もいました。しかし、典型的な加入者のパフォーマンスは米国株式インデックスよりも優れ、口座残高もほとんど減少しませんでした。これは、401(k)プランの加入者がバランスのとれたポートフォリオを維持し、下げ相場の間でも定期的に掛金を拠出してきたおかげだと言えるでしょう。」

バンガードによる調査は、下げ相場における401(k)プランの加入者が持つ優位性をはっきり示しています。それは、幅広いアセットクラスに亘って分散投資を行えることと、定期的に拠出した掛金に対する課税を給付時まで繰り延べられること、と言えます。

退職後の資金を増やしたいと考えている401(k)プラン加入者のために、ノリス氏は次のようなアドバイスを行っています。「まず、プラン加入者にとって最優先事項は、バランスのとれたポートフォリオを維持することです。例えば、米国株式市場が年率約15%の下落にしたのにもかかわらず、米国債券は過去3年間で年率5%-10%のリターンをあげました。分散された株式ポートフォリオに債券投資を組み入れることは、株式市場の変動の影響を緩和するのに有効でしょう。」

「また、継続的な掛け金の拠出は401(k)プランの重要な特徴で、これによって下げ相場でも分散化されたポートフォリオを維持することができます。つまり、継続は力なり、なのです。」

上記の報告書、「2002年・401(k)プラン加入者の調査報告:下げ相場が及ぼす退職年金プランへの影響」は、230万人ものバンガードが運営管理する401(k)プラン加入者から5万人を標本(サンプル)として抽出し、各人の個別リターンに基づいて検証したものです。これは米国における、5000万人以上のプラン加入者の代表値としても妥当性があるといえるでしょう。
この調査報告の中で使用された個人別のリターンは、各サンプル(標本)の内部収益率と金額加重収益率を使って算出されており、現実に即した数値となっています。個人別のリターンは、厳密にいうと、市場インデックスや投資信託のリターンと比較することはできません。個人別のリターンは、運用パフォーマンスと投資口座のキャッシュフローの傾向から導き出しています。一方、市場インデックスや投資信託のリターンは、キャッシュフローに左右されることなく、測定対象期間に投資された1ドルあたりの純粋な投資成果を反映しています。

この調査報告の原文はバンガードグループのウェッブサイト
www.vanguard.com でご覧いただくことができます。

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