株式市場に目を向けるとき?(2)

世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)

株式市場に目を向けるとき?(2)

前回に引き続き、バンガード会長兼CEOジョンJ.ブレナン氏からのアドバイスをご紹介します。

ブレナン氏 : 過去3年間の悪いパフォーマンスに目が行きすぎて、株式が長期にわたって債券を上回るパフォーマンスを出してきたという事実を忘れないでください。S&P500インデックスによると、1926年以降の米国株式のリターンは年率平均10.2%でした。これは2000年から2002年の下げ相場時も含めた数字です。一方同じ期間の米国債券のリターンは年率平均5.8%にとどまりました。*

「10年」という長期投資としては比較的短い期間でみても、興味深い結果がでています。10年単位で見た場合、S&P500インデックスが(配当の再投資を計算に入れたうえで)マイナスのリターンを出したのは1926年以来わずか1回です。それは1929年から1938年までの10年間で、その時の米国株式の平均リターンは-0.8%でした。

それでもまだ今後の株式のパフォーマンスに関して悲観的でしょうか?次にあげるのは、2000年から2009年までの米国株式の“悲観的”なシナリオですが、これを見て驚かれる方も多いと思います。もちろん、どのケースも10年間のうち、最初の3年間はS&P500インデックスの累積リターンが-37.6%だったことを考慮にいれたものです。

10年間でブレーク・イーブン(損得なし)になる場合 : 株式の累積リターンが0%で非常に平坦な10年だった場合、2003年から2009年までの株式のリターンは年率平均7.0%である必要があります。

10年間でわずかにリターンがあった場合 : 株式の総リターンが10年間で年率平均5%である場合(歴史的に見た標準の半分)、2003年から2009年までの株式のリターンは年率平均14.7%である必要があります。
10年間のリターンが最悪の場合 : 株式の累積リターンが-20%であった場合を考えてみましょう。この場合でも、2003年から2009年までの株式のリターンは年率平均3.6%である必要があります。これは、今日の10年ものの米国財務省債の利回りとほぼ同じ数字です。

このシナリオからも、バランスのとれた分散投資をこころがけること、そして株式ファンドに投資をし続けることが大切だとおわかりになるでしょう。
* 出所:1926年1月~1968年12月:S&Pハイ・グレード・コーポレート・インデックス;1969年1月~1972年12月:ソロモン・ハイ・グレード・インデックス;1972年1月~2002年12月:リーマン・ブラザーズ・ロング・クレジット・AAインデックス。

注)過去のパフォーマンスは将来のリターンを予測するものではありません。投資収益や基準価格は変動します。従いまして、ファンドご購入時の価格を下回る可能性もあります。

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