世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)
「投資家は売買の時期を見誤る傾向にあるため、結局株式市場全体を下回るパフォーマンスしか得られないと聞いたことがあります。これは本当でしょうか?もしそうだとすれば、それはなぜなのでしょうか?」
タイミング戦略をとる投資家は市場全体のリターンを下回るパフォーマンスしか得ることができないと言われることがあります。なぜなら、そのような投資家はより高いリターンを求めて、その時点で運用成績のよい株式や債券、または流行の投資スタイル、セクター(バリュー株やテクノロジー株など)へ投資し、その後運用成績が下がってしまったところで売却してしまう傾向があるためです。
米国でおこなった多くの投資家行動に関する調査では、ミューチュアル・ファンド(米国の投資信託)のキャッシュ・フローは、リターンの動きを後追いしていることが示されています。つまり、投資家は市場の動きが頂点(もしくはその近く)に達したときに投信を購入し、底近くで売却する傾向があるということです。例えば、ファイナンシャル・リサーチ社が1990年から1999年までのミューチュアル・ファンドの四半期毎のキャッシュ・フローを調査したところ、ファンドが最もよいパフォーマンスを記録したあとの期には910億ドル(約10.6兆円)もの額が新たに投資されたのに対して、最も悪いパフォーマンスを出した翌期の投資金額はわずか65億ドル(約7500億円)しかありませんでした。
また、調査の対象となったほとんどの期間において、パフォーマンス上位株はテクノロジー株と大型成長株が占めており、それらはファンドのキャッシュ・フローの大半を占めていました。しかし、後半の数年でこれらの銘柄のパフォーマンスは劇的に市場を下回ったのです。これはパフォーマンスの良い時期だけを狙って、市場に参加することがいかに難しいかを示しています。
最後に、リターンはこれら投資のタイミングに左右されると同時に、ファンドのコストにも影響を受けることも覚えておく必要があるでしょう。もし、全ての人に市場並みのリターンを得る権利が与えられるとしたら、最良の結果を手にするのは、長い目でみるとコストを最もよくコントロールできた人といえるでしょう。
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