世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)
9月16日の連邦準備制度理事会(FRB)は、定例の連邦公開市場委員会(FOMC)で、短期金利の指標であるフェデラル・ファンド(FF)金利の誘導目標を現行の年1.0%に据え置きました。FOMCでは景気後退、テロリズム、企業スキャンダルそして戦争等の影響により2001年1月以来13回の利下げ誘導をしており、現在の金利水準はこの10年間で最低レベルにあります。そのため、米国の投資家はこの低金利がいつ反転上昇し始めるかを判断すべく、FOMCの決定を注意深く見守っています。なぜなら株式、債券市場に与える影響が非常に大きいと考えられているからです。
ところで皆さんは米国の中央銀行制度をご存知ですか?今回はこの制度の仕組みとFF金利を利用した金融政策について少し触れてみたいと思います。
1913年の設立以来、連邦準備制度(FED)は米国の中央銀行として、米国内の金融市場を側面からコントロールしています。日本でいうところの日本銀行(BOJ)と同様の位置付けです。しかし日銀と違って単一の中央銀行制度ではなく、FEDは理事会であるFRBのほか12の地区連邦準備銀行、それらの24の支店で構成され、大統領の指名と上院の承認をもって任命される7名の理事がその制度に責任を持っています。連邦国家である米国で、FEDはそれぞれの地区連銀から成る集合体なのです。
FEDの役割は、国の金融システムの健全性を維持するため金融機関を監督することや、銀行の銀行として連邦政府や他の金融機関に対し資金を融通するなどのほかに、連邦公開市場委員会(FOMC)を通して行なわれる金融政策の決定も重要な任務の一つです。この金融政策は完全雇用と安定した物価を最終的な目標としています。
米国のFEDの加盟銀行は、預金残高の一定割合をFRBに預け入れることが義務付けられていますが、この預け入れるべき資金を銀行間で貸し借りする際の短期金利のことをフェデラル・ファンド(FF)金利といいます。1995年にFOMCが明示的にFF金利の誘導目標をアナウンスし始めて以来、この誘導が、現在FEDによるもっとも直接的な金融政策の方法となっています。たとえば国内経済が停滞しているとき、FEDはこの目標金利を下げることによって、他の短期金利を引き下げの方向で影響を与えていき、最終的に建設、製造、金融サービス業など金利敏感業種の活性化をはかるといった具合です。
ところでバンガードは顧客に、より分散されたポートフォリオを作成することを勧めています。それはインフレーション・リスクとデフレーション・リスクを含めた単独のマクロ経済リスク要因を最小化して、米国経済の将来の方向性に対する恣意的な賭けを排除するためです。最近FEDの金融政策の動向がますます注目されてきているのは、市場金利が今後反転上昇することに伴うリスクが徐々に高まってきている証拠かもしれません。このようなとき、ポートフォリオの分散化をはかることはこれらのリスクを回避する有効な手段となるでしょう。
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