世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)
テンプル大学の数学者パウロス教授は、日常生活でおこるさまざまな出来事を数学的な見地から解説してくれるコラムニストとしても有名です。彼は会計上の不正行為ために崩壊したテレコム業界の大企業“米ワールドコム社”の投資家として、その時の苦い経験をその彼の著書「A Mathematician Plays theStock Market(数学者、株式市場で投資する)」の中で述べています。彼にその高い授業から得たものについて尋ねてみました。
パウロス教授「2000年初めの市場は非常に活気づいていました。そのとき私は様々なインデックスファンドへ投資し、まずまずの成果を得ていたのですが、エキサイティングさに欠けていました。」
-それがパウロス教授をワールドコムとの浮気に走らせた原因のようですね。教授がワールドコム社に興味を持たれたのはなぜですか?
ブロードバンドや通信業界の将来性に関する本を読み、感銘を受けたからです。有名なアナリストもワールドコムを誇大に推奨していました。当時は250億ドルの利益があったのです。
-株価が急落し始めた時は、どう思いましたか?
自分の方がその企業のことを良く知っていると思っていたので、むしろ慌てて売り始めた投資家達を見て軽蔑していました。もちろんそのとき私は会計上の不正行為のことなど知りませんでしたから。
-この経験で印象深かったことはなんですか?
会社の不正行為とそれに関与した悪党と呼ばれる人々のために大損させられた自分たちは犠牲者だと、当時ほとんどの投資家が考えていました。でもはたしてそうだったのかなと。私を含め実はそうした投資家たちも、事件が発覚する前までは同じ株で巨額の売買益を稼ぎ、その悪党たちによる不正行為から恩恵を受けていたことを無視しているのではないかという事実に気がついたのです。
-そのあとインデックスファンドをベースとしたポートフォリオにまた戻ったのですね。
私は今、マーケットの裏をかく洞察力のある投資家になろうとする幻想を捨てるべきだと考えています。でももし、ある会社や業種に超人的な洞察力をもつ自信があれば、いくらかの投資をしてもよいでしょう。しかし、それらへの投資が、あくまで資産の中で比較的小さな割合であることが条件です。
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