世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)
運用パフォーマンスの数字から、投資家が知るべきことのすべてがわかるわけではないのですが、過去にこの投資によるリターンが、どれくらい大きく変動したのかを知ることはできます。実際、2種類のファンドの運用成績が長期間でみた場合は同じでも、短期的な変動度合いが違う可能性はおおいにあります。この変動度合いをボラティリティといいます。
ファンドの変動度合いを確認する簡単な方法は、過去の四半期ごと、または年ごとの運用成績を見てみることです。ある種、投資にはローラーコースターのような場面があり、望んでもいないのに髪の毛が逆立つほどの経験を与えてくれることもあります。ファンドの一番成績のよかった年と悪かった年のパフォーマンスを比較してみてください。このローラーコースターに最後まで乗っていることができるかどうかその数字を見ながら自問自答してみることによって、自分の耐久力をチェックしましょう。
また、もっと専門的にファンドの変動具合を知る方法もあります。運用のプロ達がよく使用しているデータで、ベータ(β)と決定係数(Rスクエア)という統計学上の測定方法を利用したものです。
ベータは大型株ファンドとS&P500インデックスといったような、全体のマーケットあるいはインデックスの動きと、ファンドの過去の価格変化の関連性(感応度)をはかる物差しです。マーケットあるいはインデックス自身のベータは1になります。ですからベータが1.2のポートフォリオは全体のマーケットが10%変動したとき12%上昇あるいは下降することになります。注意すべきは、ベータ値はいつも同じではないということと、違うベンチマークをもつファンド同士の比較は適切でないということです。
次に決定係数ですが、ファンドのパフォーマンスがベンチマーク・インデックスのリターンでどのくらい説明できるかを計る物差しです。もしファンドのトータルリターンが正確にインデックスのリターンと連動していたなら、決定係数は1(100%)となります。反対に、インデックスのリターンがファンドのリターンと全く関連性が見られない場合は0です。決定係数が高いほど、インデックスの動きによって、つまりは市場やセクターの動きによって、ファンドのリターンを説明できることになります。
ついでに債券のデュレーションについても触れておきましょう。
デュレーションは債券(ファンド)の価格が金利の変化に対して、どれくらい上下するのかを予測するものです。もし市場金利が変化したときに、保有している債券ファンド価格が何パーセントくらい変化するのか計算したいならば、ファンドの平均デュレーションに、金利の変化分を掛けてあげればよいのです。たとえば、債券ファンドのデュレーションが10年で、金利が0.5%ポイント下がった場合、5%くらい価格は上昇するといった具合です。
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