世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)
アメリカでもリタイアの時期が近づくと、金融アドバイザーの記事が気になりだすのは日本と同じです。そうした人たちに聞こえてくるのはだいたいが次のようなメッセージです。「あなたは引退に備えた十分な貯えがありません。もっと貯めなければいけません。」
でもちょっと待って下さい。本人が引退後のプランをきちんと描いていなければ、貯えが十分かどうかは一概にはわからないはずです。「引退後の生活を快適におくるためには自分はどのくらいの出費が必要なのか」を考えることが長期の資産運用を考える上で、実は大切なことなのです。
この問いに対しては、単に「現状の80%」という簡易尺度が米国にはあります。実際にこの80%という数字は米国のファイナンシャル・プラン関係の記事でもよく目にするのですが、実は何ら科学的な根拠はありません。引退後の生活では、新しいスーツや新車、通勤費(ガソリン代)などへの出費はないはずで、従ってその分の支出が20%減ると考え、そこから80%という数字がでてくるわけです。しかし、引退後にどのような生活をするのか本人が予想していないのに、なぜ支出が落ちると単純に考えられるのでしょうか?投資先進国といわれる米国でさえ、引退後の支出について事前にじっくりと検討している人は限られているのかもしれません。
正しくプランをたてるためには、項目別の予算の設定は必ず必要となります。将来のある時点で予測されている支出はありますか?日々の生活をやりくりすること以外の目標がありますか? 資産にかかる税金は? 引退後はどの資産を支払いに充てていくのでしょうか?利用可能な財源として住宅を考慮にいれていますか?
実際に自分で計画を立てはじめると、非常に複雑で難しく、専門家の助けなしには無理だと感じるかもしれません。しかし、まずは自分でできる限り計画を立ててみることをおすすめします。なぜなら、自分で苦労して計画をしてみてはじめて、信頼できる専門家に援助を求めることが価値のあることだとわかるからです。
そして、そのプランがどんな形であれ完成したときに、初めて本当に自分が老後に必要な資金額がイメージでき、そのときからその資金を達成するための運用ポートフォリオ作りが始まるのです。
※トヨタアセット・バンガード海外株式ファンド
販売手数料がかからない「ノーロードファンド」
トヨタアセットマネジメントがバンガードグループのインデックスファンドの組み入れによって運用を行う、ファンドオブファンズ形式の国内投資信託です。1万円からのお買付ができ、月次定額積立、カードde自動つみたても可能ファンドの内容はマネックス証券のホームページでご確認下さい。
※投資信託をお申込みの際には、「目論見書」にて詳細をご確認下さい。-----
EXTENDED BODY:
マネックスからのご留意事項
「バンガード・海外投資事情」では、マネックス証券でお取扱している商品・サービス等について言及している部分があります。
マネックス証券でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動等による損失が生じるおそれがあります。また、信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引・取引所株価指数証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。
商品ごとに手数料等及びリスクは異なりますので、詳しくは「契約締結前交付書面」、「上場有価証券等書面」、「目論見書」、「目論見書補完書面」又は当社ウェブサイトの「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みください。