世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)
債券ファンドを保有する理由のひとつとして、債券ファンドのリターンの源泉が株式ファンドのそれとはかなり異なっているという点があげられます。債券ファンドの価格は変動しますが、その長期的なリターンのほとんどは「インカム収入」から生まれます。一方、株式ファンドはリターンの大部分が「株価の値上がり益」を源泉としています。
具体的な事例を見てみましょう。
1986年12月31日から2003年9月30日までの間、広範囲な株式市場と債券市場にそれぞれ5万ドルづつ投資したと仮定した場合のリターン源泉の構成要素を比較してみました。(株式市場はS&P500インデックス、債券市場はリーマン・アグリゲイト・ボンド・インデックスで測定しています。)
株式の場合、一番大きな源泉は株価値上がり益で、155,634ドル、リターン全体に占める割合は60.4%にのぼりました。次いで、配当金の再投資益で、54,482ドル(21.2%)。配当等インカム収入は47,385ドル(約18%)に過ぎませんでした。
一方債券の場合、一番大きな源泉が、利金収入の「再投資」であり、債券の長期的なリターンの50%以上(68,355ドル)を占めることには注目すべきでしょう。次いで、利金等インカム収入が60,639ドル(45.1%)。値上がり益は5,554ドル(4%)に過ぎませんでした。
債券価格が上昇、あるいは下落しても、債券ファンドに投資する利点は変わりません。それは分散投資とインカム収入が期待できることです。長期的な投資目標を念頭において、債券価格の短期的な変動に惑わされないことが、債券ファンドへ投資する長期的な利点を享受するためのポイントと言えるのではないでしょうか。
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