ドルコスト平均法‐再び

世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)

ドルコスト平均法‐再び

 マネー雑誌などのメディアや、各金融機関による投資教育の効果からか、長期投資のための金融用語もずいぶんと一般的に知られるようになってきました。たとえば「ドルコスト平均法」などは、マネー雑誌を開くと必ずでてくるといっていいくらい、よくみかける用語のひとつです。

 でも皆さん、「ドルコスト平均法」の意味を本当に理解できていますか? 友人から「長期投資に興味があるのだけど、ドルコスト平均法のメリットを説明してもらえない?」と尋ねられたら、きちんと説明してあげることができるでしょうか?

 何度も見聞きしているこの「ドルコスト平均法」ですが、ここでもう一度おさらいをしておきましょう。

 ドルコスト平均法とは、定期的に一定の金額を投資していくアプローチ方法のことです。そのためファンドの場合だと、基準価格が安いときには多い口数、高いときには少ない口数で購入することになります。

 例えば、ファンドを250ドル(約26,000円)単位で、毎月定期的に購入するとします。最初の月のファンド基準価格が10ドルだと、250ドルで25口購入できます。その後、翌月に基準価格が8.50ドルまで下がった場合、今度は250ドルで29.4口を購入できることになります。

 この例では、2ヶ月間のファンド基準価格の単純平均は9.25ドル((10ドル+8.5ドル)÷2ヶ月)となります。しかし、実際に購入したファンドの基準価格平均を計算してみると、1口あたり9.19ドル(500ドル÷(25口+29.4口))となり、実際に購入したファンドの基準価格平均が、市場の単純平均価格よりも安くなっていることがわかります。これがドルコスト平均法の効果で、安い時に多く買い、高い時に少なく買うことができた結果なのです。(ただし、ドルコスト平均法は利益を保証するものでも、マーケットの下落時に損害を被るのを防ぐものでもありません。)

 ドルコスト平均法は退職後に向けた資産形成など、長期的な投資計画に最適な投資手法です。もし皆さんが、定額積立プログラム等を利用して、毎月同じ金額でファンドを購入しているというなら、それは皆さんがすでに「ドルコスト平均法を利用した投資」を実践しているということにほかなりません。-----
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