退職後のお金と投資

世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)

退職後のお金と投資

 今回は、退職した方、もしくは退職が近い方が直面するお金と投資についてのいくつかの疑問と、それに対するバンガードからのアドバイスをお送りします。

 「すでに退職した、あるいは退職が近づいた投資家の中には、「リスク」という言葉に強い拒否反応を示す方がいます。退職者はできるだけリスクを排除した運用をすべきなのでしょうか?」

 この答えはイエスでもあり、ノーでもあります。退職をむかえる人が資産配分を保守的にシフトさせて市場リスクに備えるのは、ある意味では合理的だといえるかもしれません。しかし、市場の変動に目がいき、リスクを避けることに終始してしまうと、投資の重要な別の側面を見落としてしまうことになります。

「私の貯蓄は生涯もちますか?」
 一昔前は現代と比較すると人々の寿命も短く、引退後の人生はわずか5年か10年という頃もありました。今日、日本や米国では80歳や90歳まで生きることも決して稀ではありません。つまり、60歳で引退した場合、退職資金を30年以上もたせる必要があるかもしれないということです。よって、思っている以上に引退後の資金はかかるという認識をまず持つべきでしょう。
 また、退職資金の計画にあたっては、寿命の延びが与えるインパクトや、医療費の自己負担額の増加、インフレ率の上昇も考慮に入れることが大切です。 このようなことから、予想以上に長生きした場合でも収入源が保証されている「終身年金」は退職者が「長寿のリスク」に備える上で、きわめて重要なものだと言えるでしょう。

「私は、変動する市場環境でうまく運用していくことができるのでしょうか?」 投資家は過去の下げ相場で手痛い経験をしましたが、同時に貴重な教訓をたくさん得たのではないでしょうか。変動する市場環境においては、下げ相場では損失をできる限り抑え、逆に上げ相場ではリターンが期待できるのが理想です。このためには、分散化されバランスのとれたポートフォリオを保有し、それを維持していくことが賢明だといえるでしょう。

 人生には不確実性がつきものだということは、退職した方の多くが実感しておられるかもしれません。しかし、打つ手がないわけではありません。バランスのとれた資産を保有し、計画性を持った投資をすることで、リターンを得るとともに予想されるリスクの大部分に対処することができるのです。

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