投資を簡単にするには?

世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)

投資を簡単にするには?

「投資は複雑すぎてよくわからない」という声をよく耳にします。それはあ る意味真実だと思いますが、「投資は複雑にしようと思えば、いくらでも複 雑にできる」と言ったほうがより正しいのかもしれません。実際、投資は昔 と比べると格段に簡単になっているのです。

 2005年2月に米国のHewitt Associatesというコンサルティング会社が行った調査によると、米国の一般家庭の多くが、企業の退職積立金制度などを通じて、何らかのかたちで投資を行っていると答えました。ところが、それとほとんど同じ割合の人が、投資について「あまり知らない」「全く知らない」と回答していたのです。

 そのような実情を受けて、米国では「投資に必要な専門知識や時間がない」人をターゲットとした新しいタイプの投資信託が注目されています。

 1920年代に米国ではじめて紹介された「投資信託」は、投資を簡略化できる画期的な金融商品でした。投資家は1つの取引で、多様な構成銘柄の運用資産(ポートフォリオ)を手にできるようになりました。また、専門家が運用してくれるため、投資家自身が投資対象を詳しく研究したり分析したりする手間が省けます。

 そして、現在米国では、さらに投資を簡略化できるような工夫が施された投資信託が開発され、人気となっています。ターゲット・リタイヤメント・ファンドと呼ばれるこのファンドは、退職資金確保を目的としたもので、ライフステージに合わせて資産配分を変化させる仕組みになっています。

 退職資金を貯めるために投資しているのなら、資産配分が自分の投資予定期間とリスク許容度に適しているかが非常に重要となります。引退が近づくにつれて、構成銘柄の比率を価格変動性の高い株式から、より保守的な債券や短期金融商品にシフトすることは賢明といえるかもしれません。ちなみに2003年にバンガードは、米国において投資家がライフステージごとにポートフォリオの資産配分の見直しをしなくてすむ6つのファンドを導入しています。これらのファンドは、引退時期が近づくに従って、自動的に資産配分をより保守的にシフトするように設計されています。

 どのターゲット・リタイヤメント・ファンドを選ぶかは、いつ引退するかによります。例えば、今40代の投資家には、2020年から2029年の間に退職する投資家にあわせて設計されているファンドを選びます。現在このファンドの大部分はグロース株のインデックス・ファンドで占められていますが、今後の20年間で、徐々にファンド構成が債券と短期金融商品にシフトしていきます。そして、対象となる投資家が退職する時までには、そのファンド構成の中の株式比率はかなり小さくなる予定です。

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