ポートフォリオにインデックス・ファンドとアクティブ・ファンドを共存させるメリット(その3)

世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)

ポートフォリオにインデックス・ファンドとアクティブ・ファンドを共存させるメリット(その3)

先々週から連載しているこのテーマ。今日はその3、です。

アクティブ運用: 収益機会はあります。でも注意が必要・・・
 投資家の持っている情報が不完全であったり、投資行動に誤りがある可能性が避けられない限り、他の投資家には市場をアウトパフォームする機会があります。しかし、どうやってその機会を見極めることができるのでしょうか?
 多くの投資家の投資判断は感情に左右されます。そして、人は時に理性を失いがちです。あるニュースに対する投資家の反応は、時に過剰すぎたり、逆に過少すぎたりして、結果的に投資家は実態に見合わない価格で取引をする可能性があります。さらに投資家が投資データを解析したり、市場の動きを推測する能力も様々です。こうした投資家の行動と能力の差が、市場で非効率性と収益の機会をもたらします。

 よく訓練された洞察力のあるファンド・マネージャーは、こうした収益の機会を特定でき、よって投資家が収益を得るチャンスが高くなる可能性があります。さらに、ファンド・マネージャーに対するコストが相応であれば、投資家は市場を上回るリターンを得ることが期待できるかもしれません。

 しかし、優れた運用成績のアクティブ運用のファンド・マネージャーを見極めるのは非常に難しく、さらにそれが一貫しているファンド・マネージャーを探すのは至難の業だと言えます。

 一例を挙げましょう。1984年から1994年の間で、パフォーマンスが1位だったある米国株式ファンドが、その後の10年間ではなんと1,214位にまで下がっていました。また、1984年から1994年までのトップ20のファンドの、1994年から2004年までの平均順位は679位でした。(リッパー社調べ)一貫して、優れた運用成績を残すことが(プロでも!)いかに大変かお分かりになるでしょう。
 アクティブ運用のリターンは、マネージャーの技量やコストによって大きく左右されます。そして、これらの要素を見極めるのは投資家にとって慎重な判断を要します。

「もしあなたのポートフォリオの大半が、アクティブ・ファンドで占められているならば、その高いコストや取引手数料が優れた運用成績を達成する上での高いハードルとなるかもしれません。」(バンガードの投資カウンセリング・アンド・リサーチの責任者、ゴードン氏)
「投資家は、ファンド・マネージャーが適切な投資戦略を効果的に用いているかどうか、さらに大事なポイントとして、コストを適切に抑える事によってリターンの目減りを防いでいるかどうか、を十分に考えて選ぶ必要があるのです。」

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