世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)
運用プロセスとポートフォリオ(Process・Portfolio)
仮に運用会社が「小型割安株は市場全体よりもよいリターンが得られる」と考えるならば、その会社はそのような銘柄を特定するための明確な運用プロセスを持っていなければいけません。たとえリターンが一時的に市場平均を下回ったとしてもこのプロセスは変更されず、一貫性をもって適用され続けなければなりません。個別銘柄を選択するアクティブ運用の場合、市場平均を下回ることは、時々起こることだからです。
それからごく稀にですが、小型割安株のファンドにグーグルのようなPERの高い大型株が組入れられているようなことがあり、驚かされることがあります。もっともそれだけで、ダメというわけではありませんが、マネージャーの投資哲学と運用プロセスとの関連性、またポートフォリオ管理という点に関しては疑問が残るでしょう。
パフォーマンス(Performance)
ファンドの運用成績はバンガードがファンド・マネージャーを評価する際に最後に考慮する要因です。意外に思われるかもしれませんが、人、運用プロセス、ポートフォリオ管理が一定の評価基準を満たしていれば、成績は「後からついてくるもの」だと考えているからです。
多くの個人投資家は過去数年の運用成績を最優先に考えるようですが、短期間でみた過去の運用成績というのはあくまで市場の特定セクターの好調・不調を表すものであって、それでもって長期的な観点でのマネージャーの運用能力を測ることはできないのです。従って、パフォーマンスを第一の評価基準にするのではなく、上述の3つのP:人(People)、運用プロセス(Process)、ポートフォリオ(Portfolio)からの結論を導き出す際の参考程度に留めるべきでしょう。
バンガードは過去30年間、「4つのP」を基準にファンド・マネージャーを探してきました。この評価基準は、個人投資家の長期目標の達成をサポートするに相応しい運用会社やファンドを探す際にも役に立つのではないでしょうか。-----
EXTENDED BODY:
マネックスからのご留意事項
「バンガード・海外投資事情」では、マネックス証券でお取扱している商品・サービス等について言及している部分があります。
マネックス証券でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動等による損失が生じるおそれがあります。また、信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引・取引所株価指数証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。
商品ごとに手数料等及びリスクは異なりますので、詳しくは「契約締結前交付書面」、「上場有価証券等書面」、「目論見書」、「目論見書補完書面」又は当社ウェブサイトの「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みください。