「コア(核)とサテライト(衛星)」

世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)

「コア(核)とサテライト(衛星)」

アクティブ・ファンドとインデックス・ファンド、私達はどちらを選択すべきなのでしょうか?

 この疑問に対する答えは単純に「両方とも」です。異なる運用資産に投資すると同時に、異なる運用アプローチ手法のファンドを取り入れることは、バランスのよいポートフォリオを構築する上で不可欠なことだからです。保有する個々のファンドだけでなく、ポートフォリオ全体を見ることを忘れてはいけません。

 しかし現実的に自分のポートフォリオで、これらのファンドをどのように組み合わせていくかはとても難しい問題です。

 その解決方法の1つに、コア/サテライト・アプローチと呼ばれているものがあります。「コア(核)」とは、株式あるいは債券市場に幅広く分散投資されたインデックス・ファンドを意味し、「サテライト(衛星)」とは、特化型のアクティブ・ファンドを表します。このアプローチ方法はちょうど、地球などの核となる惑星の周囲を衛星がまわっているかのごとく、両タイプのファンドを保有する方法なのです。

 「コア(核)」としてのインデックス・ファンドの強みは、長期的に優位性を持つと言われるパフォーマンス、分散投資効果、指標インデックスに追随する一貫性のあるパフォーマンス、そして言うまでもなく低コストです。一方で、アクティブ・ファンドの強みとして、投資の柔軟性、市場を上回るパフォーマンスへの期待などがあげられます。

 この両タイプの運用を組み合わせるということは、それぞれ際だった特徴を持つ運用方法の中間に自分の投資資産を位置付けることと考えてよいでしょう。つまり、インデックス・ファンドの低コストとパフォーマンスのわかり易さ、そしてアクティブ・ファンドの高コストではあるが、市場を上回るパフォーマンスへの潜在性、そのどちらも相応に期待できるということなのです。

 アクティブ・ファンドとインデックス・ファンドの組み合わせ比率は、ポートフォリオ全体に与えるファンドのインパクトを考慮して構成されたものでなければなりません。まず、コア50%、サテライト50%という配分は、ひとつのアプローチ方法といえるでしょう。

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