世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)
先週に引き続き、スタン・ヒンデン氏(79歳)の経験談をご紹介しましょう。
● 惰性に屈しないでください
「私は惰性で投資した結果、失敗しました」(ヒンデン氏)
彼は退職する前、市場が乱高下していた時期に、投資資金を株式ファンドからマネー・マーケット・ファンドへ移動しました。そして株式ファンドがその後急速に持ち直したにもかかわらず、5年半も資金をそのままにしていたのです。「私は退職資金となったであろう7万ドルをこれで失った計算になります」(ヒンデン氏)
● なぜ彼は長い期間資金をマネー・マーケット・ファンドに入れていたので しょうか?
「はっきりとした理由はありません。ただ、当時私は新聞社の仕事で多忙を極めており、自分自身の投資への十分な配慮を怠っていました」
今では彼は投資に対してかなり慎重になり、市場を出し抜こうなどとは思わなくなったと言います。「マーケットタイミングを狙うと、結局市場が最も下がったときに売り、上昇局面に転じた時にはすでに市場にはいない可能性が高いのです」
● 退職前に専門家のアドバイスを受けてみましょう
「ファイナンシャルプランナーが客観的に多くの事柄について的確な見通しをたててくれます。」優れたファイナンシャルプランナーは、必要な事柄はもちろん、保険や年金、遺産相続などあなたが想定していない事までも考慮し、投資計画を立てるのを手伝ってくれるでしょう。
● 交友関係が変化することを恐れてはいけません
退職した人が仕事自体を懐かしく感じることは少ないかもしれませんが、職場に未練が残る人は多いでしょう(ヒンデン氏)。
ヒンデン氏自身も「ワシントンポスト時代の仲間たちは皆素晴らしく、友情は本物でした」と、現役時代を振り返っています。「しかしいったん職場から離れると、新しい友人を作り、そこで交友を育んでいかなくてはなりません」
● 人生の早い時期から貯蓄を始めること、それは困難ですが、賢明でもあり ます
「若い人たちは引退にむけてできるだけ早く貯蓄し始めたほうがいいでしょう。」(ヒンデン氏)もちろんそれは誰にとっても簡単なことではありません。
「若い人たちが早い時期にわずかな金額からでも貯蓄を始め、定期的に積立てしていれば、それは最終的にはまとまった金額になるはずです。私の場合は50歳になるまでほとんど貯蓄をしていませんでした。もっと早くから貯め始めていればよかったと今は後悔しています」
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