投資家が陥りがちな6つの落とし穴 あなたは罠にはまっていないでしょうか?

世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)

投資家が陥りがちな6つの落とし穴 あなたは罠にはまっていないでしょうか?

 このコラムをお読みの方は、資産管理をすることが苦ではなく、順調に資産形成をされていることでしょう。 しかし、私たちは人間ですから、時として失敗してしまうこともあります。

「私たちは投資家が、ありがちな過ちを犯すのをよく目にします。しかし、投資家にとってそうした落とし穴は避けることができるものなのです」(バンガード・アセットマネジメントサービスの責任者、ステファーニ・スミス氏)
投資家が注意すべき落とし穴とは、次の6つです。

■ 落とし穴その1:プランなしで投資すること
しっかりとした投資プランを持つことにより、性急で感情的な投資の決断から自分を律することができます。投資プランは複雑である必要はありません。自分の投資予定期間、リスク許容度、投資目標などをリストアップしてみましょう。また、投資プランを立てることで、あなたの家族も財政的な見通しを持つことができるでしょう。

■ 落とし穴その2:コストと税金のインパクトを過小評価すること
ほとんどの投資家が想像する以上に、投資コストと税金はポートフォリオのリターンに大きな影響を与えます。独立系の投資調査会社であるモーニングスターによると、それらのインパクトはアクティブ運用ファンドのリターンから年間で最大2%もマイナスされます。(米国の場合) 「コストと税金は驚くほどの速さでファンドのパフォーマンスをすり減らします。さらにこれらは年々累積していくので、投資家がコストや税金をどれだけ抑えることができるかは重要な問題です」(スミス氏)

■ 落とし穴その3:資産配分を決める前に投資商品を決めてしまうこと
まず、最初にすべきことは、株式、債券、短期金融商品などの基本資産配分(アセット・アロケーション)を決めることです。次に、必要であれば、サブ・アロケーションを決めてください。株式で言えば、成長株ファンドと割安株ファンドの割合などです。これでようやく目標のアセット・アロケーションに適した投資商品を選ぶ準備が整いました。

■ 落とし穴その4:目先のパフォーマンスを追いかけること
短期のリターンだけに注目して投資をするのは危険です。長期のリターンを見ることで、よりはっきりとした投資の予測を立てることができます。「高いリターンを得られるチャンスを逃したと思うかもしれませんが、むやみにパフォーマンスを追いかけるのは、結局のところ高く買って、安く売る結果になりかねません」(スミス氏)

■ 落とし穴その5:マーケットタイミングを読むこと
マーケットタイミングを狙う投資家は本質的には二つの賭けをしていることになります。一つは最も安値で買おうとすること、もう一つは最も高値で売ろうとすることです。また、マーケットタイミングを狙うということは、一定期間、短期金融商品に資産を預けておくことになり、投資家は「キャッシュ・ドラッグ」、つまりインフレが投資リターンを抑えるリスクに曝されることになります。バンガードは、投資家のみなさんに、市場の状態に関わらず定期的に投資することでドルコスト平均法の恩益を受けられる自動投資プランをお勧めしています。

■ 落とし穴その6:ポートフォリオをリバランスしないこと
一つの資産クラスのリターンが上昇すると、資産配分は劇的に変化する可能性があります。 仮に基本資産配分を株式50%と債券50%に割り当てたとしましょう。株式のリターンがある期間上昇すれば、ポートフォリオの株式比率は高くなるでしょう。 リバランスをするためには、パフォーマンスの良い株式を売り、債券を購入する必要が生じます。「リバランスを行うことで、投資家が本来すべきこと、つまり高く売って安く買うことが実践できます。しかし、ほとんどの投資家にとって、それは直観に反した行動なのではないでしょうか」(スミス氏)

 経験豊富な投資家でさえこれらの落とし穴に陥ることがあります。しかし、投資プランを守り、長期的な視野を持ち続けることが、投資目標に近づくことができる最善の方法であることを忘れないでください。

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