世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)
インデックス運用とは特定の市場を表す指数(S&P500、日経225といった様々な株価や債券など)に連動したパフォーマンスの獲得を目指す運用手法のことです。対してアクティブ運用とは、指数(市場平均)を上回るパフォーマンスを目指す手法を言います。
今日はバンガードのチーフフィナンシャルオフィサー(CFO)であるガス・ソーターが、この二つの運用手法のファンド―インデックスとアクティブ運用―についてお話致します。
●アクティブファンドが市場平均に勝つことが難しいと言われている理由とは? 市場平均を上回るリターンを目指すアクティブファンドに、最初目が向いてしまいがちなのはよくわかりますが、実はそれらの中には市場平均以下の成績で終わっているものが多いのです。その理由は、簡単です。
市場は私たち投資家が作り上げているものです。そして市場平均リターンとは、我々投資家が獲得した総リターンの平均なのです。ですから、ある投資家が市場平均を上回るリターンを上げたとしたら、同時に必ず負けた人がいるということになります。大多数の投資家が市場平均に勝った、ということは残念ながらありません。さらに投資にはいろいろな"コスト"がかかります。市場平均リターンには含まれていないそのコスト分を補うリターンを上げないと市場平均には勝てません。
一概には言えませんが、多くのアクティブファンドのコストは高く設定されています。その理由として入念なリサーチをする為に多くのファンドマネージャーやアナリストの採用が必要なことと、頻繁に銘柄を入れ替えればその分売買コストが膨らみ、それが信託報酬などのコストに反映されるからです。多くのアクティブファンドが市場平均に勝つには不利な条件を背負っているのです。 インデックスファンドにも"コスト"はかかります。しかし概してそれは低く抑えられています。銘柄の入れ替えも頻繁には行いませんので、売買コストは最低限に抑えられます。インデックスファンドのその安い運用コストこそが、リターンを市場平均リターンにより近づけることができる鍵なのです。
●インデックスファンドこそが常に正しい選択なのでしょうか?
必ずしもそうとは言えません。いくつかのアクティブファンドはコストを補って余る程の好パフォーマンスを上げています。ただ問題は、あなたが今からそのキラ星のようなファンドに投資したとしても、今後も好パフォーマンスを上げ続ける保証はない、ということなのです。
●インデックスとアクティブファンド、両方に投資しても良いのでしょうか? 両方に投資すれば、インデックスとアクティブの両方のメリットを享受することが出来ます。ではそれぞれのファンドへの投資比率はどうしたら良いのか、というご質問にお答えしたいと思います。
もし数多くのアクティブファンドの中から好パフォーマンスのファンドを選ぶご自分の選択眼に自信がなければ100%インデックスファンドのポートフォリオをお勧めします。
自分は好パフォーマンスのファンドを選別出来る、という自信のある方には25%インデックスファンドに投資し、75%をアクティブファンドに投資する、という比率をお勧めします。その他の多くの投資家は25%から75%の間でインデックスファンドを保有するのがよいでしょう。
●"コアサテライト戦略"という概念をご提案します。
「コア」とは"核"であり、「サテライト」とは"補完するもの"です。ここでいう「コア」とは"インデックスファンド"であり、「サテライト」とは"アクティブファンド"を意味します。
いずれにしても投資するファンドの"コスト"には充分注意を払って下さい。将来のパフォーマンスは誰にも分かりませんが、コストは自分で選べます。似たようなファンドであれば、"低コスト"のファンドへの投資をお勧めします。
・・「トヨタアセット・バンガード海外株式ファンド」に関する重要事項・・
□リスク
当ファンドは、外貨(米ドル)建の外国投資信託への投資を通じて、主に海外株式を投資対象としますので、組入株式の価格の下落や、組入株式の発行会社の経営不振や債務不履行等の影響により、基準価額が下落する場合があります。また、為替ヘッジは原則として行いませんので、投資している通貨が米ドルに対して弱くなった場合や米ドルが円に対して弱くなった場合等には当ファンドの基準価額が下落し、損失を被ることがあります。
したがって、ご投資家の皆様の元本は保証されているものではなく、基準価額の下落により損失を被り、投資元本を割り込むことがあります。当ファンドの基準価額の変動要因としては、主に「価格変動リスク」、「為替変動リスク」、「カントリーリスク」、「投資する外国投資信託の運用に支障をきたすリスク」などがあります。
※詳しくは投資信託説明書(交付目論見書)の「投資リスクとリスク管理体制」 の項をご覧ください。
□手数料等
・申込手数料(税込):0%
・解約手数料:0%
・信託財産留保額:ありません
・信託報酬(年率・税込): 純資産総額に対して 約1.29%
・上記以外にも保有期間中に間接的にご負担いただく費用があります。詳しく は投資信託説明書(交付目論見書)本文の「手数料(費用)」に関する項目 をご覧ください。
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