シンプルな投資法:第4回 "時間"を味方に

世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)

シンプルな投資法:第4回 "時間"を味方に

 大抵の投資家はもちろんのこと投資のプロも"時間"を過少評価しがちです。ただ、"時間"が定期的な投資行動と結びつくと・・・大きな力を発揮するのです。それは"複利の力"とも言えます。

 複利とは、投資した資金から利子や配当、キャピタルゲイン(値上がり益)を得た場合、ここで得た利益を再投資し、更に利益を得ることです。ここで得た更なる利益も再投資されることで、ますます新たな利益を得ることを言います。「お金がお金を生む」のです。

 ただ、複利の効果はすぐには実感出来ません。複利の効果の鍵は"時間"です。時間を掛ければ掛けるほど効果を表します。小額からでも出来る限り早くから投資を開始すれば、それだけ複利の効果は大きくなります。

 複利の効果を分かりやすく説明したいと思います。100万円を投資したとして毎年5%のリターンが得られたとします。そのリターンを毎年引き出して使ってしまうと元金は100万円のままです。一方、毎年5%のリターンを30年間複利で運用すると、30年後には約430万円になります。更にもう10年複利で運用すると、700万円にもなります。じっくり時間を掛けるほど有利に働く複利の力がお分かり頂けたでしょうか?複利の力は時間とともに雪だるま式に加速するのです。(この例はあくまでも説明のためであり、実際の収益とは異なります。)

 最近の金融危機のようにマーケットの下落はいつの世も起こります。今のような下落相場の時は、更なる下落を恐れる余り、特に株式への投資を控えてしまいがちです。しかし株式への投資は、価格変動リスクを取るからこそ債券や短期金融商品などの資産クラスを上回るリターンを上げており、長期でのリターンを狙うためには有効な投資先だと言えます。かといって今が底だと一気に全資金を注ぎ込むことは止めて下さい。投資目標のゴールに近づくためには、バランスよく複数の資産クラスに規則的、長期的に投資し続けることが成功の鍵となります。

 既に40代、50代の方で引退までさほど時間がないと少々焦っていらっしゃる方はどうしたら良いのでしょうか?そのような方も是非複利を活用されて下さい。

(1)確定拠出型年金を利用してみる
 確定拠出型年金の運用で得られた収益(利子・配当・売買益)は課税されず、運用にまわすことができるなど税制面のメリットがありますので、確定拠出型年金への加入を検討されるのも良いでしょう。

(2)コストを抑える
 複利の効果を更に引き上げるためにはコストの低いファンドに投資することです。2007年度の米国の平均的なファンドのエクスペンスレシオ(信託報酬に相当)は1.22%(出所:The Vanguard Group Inc.)ですが、バンガードのインデックスファンドは0.15%と、概してインデックスファンドはコストが低く抑えられています。たった1%程度の差と思われる方もいらっしゃると思いますが、長期間複利の力を伴って運用されると20年30年後にこの1%の差が大きく現れます。

 マーケットの動きは予測不可能です。だからこそ予測可能である"時間"を味方にしましょう。
 定期的な投資と複利の活用、そしてコストを抑えることで、ご自身の思い通りに"時間"を味方にすることが出来るのです。

注)投資にはリスクがありますので、投資を行う前に慎重に検討してから投資を開始して下さい。分散投資はマーケット下落時に利益を保証するものではありません。

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