グローバルな経済回復と米国景気の二番底の可能性は? 第1回

世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)

グローバルな経済回復と米国景気の二番底の可能性は? 第1回

グローバルな経済回復は今年後半以降も続くのでしょうか?そして米国の経済の先行きはどのようなものなのでしょうか?今回は、7月22日に行われたバンガードのチーフ・エコノミストJoe Davisと、グローバル市場分析担当のシニア・エコノミストRoger Aliaga-Diazのインタビューをご紹介します。

ナレーター:米国経済は今年後半以降も成長し続けると思われますか?それとも次の不況に陥る可能性はあるのでしょうか?

Davis: 確かに市場や投資家の間には、次の不況、「二番底」に対する不安感が見られます。米国のGDP成長や雇用者数は過去数ヶ月で上向きに転じましたが、この先再び後退し、二番底に陥る可能性も指摘されています。私たちの分析では、その確率は20%程度と見ています。現段階において20%という数字は相対的にはかなり低いように見えますが、景気回復の初期段階であることを考慮すると、いくぶん高いとは言えるでしょう。しかし、少なくとも歴史的に見て、二番底の可能性は低いと考えられます。
米国景気先行指数ではマイナス要因よりもプラス要因が多く見られ、想定されるシナリオとしては持続型の回復の可能性が高いでしょう。もっとも、それは穏やかな回復、いわゆるU字型回復になると考えられます。
米国の景気にはかなり前進が見られますが、その要因の一つはこのU字型回復です。米国の消費者は借入金を返済し続けており、その支払いに充てられる負債や家計収入の割合は、時間の経過とともに減少しています。これは今後も続くと予想されるため、景気回復が見込める大きな要因となるでしょう。しかし、持続可能な景気回復といっても、そのペースは一定ではなく、全体で見ると、少なくとも来年は緩やかな回復になると予測されます。

米国の景気回復の見通しは?(関連コンテンツはこちら)

http://www.vanguardjapan.co.jp/vanguardjapan/investing/columns/columns-45.cfm?vjts=MXML_100820

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