DeepMacro FXストラテジー

チーフ・ストラテジスト 広木 隆が、米国のリサーチ会社DeepMacro社の通貨モデルに基づき、為替の見通しをお伝えします。

広木 隆が投資戦略の考え方となる礎を執筆しているコラム広木隆の「新潮流」はこちらでお読みいただけます。

広木 隆 プロフィール Twitter(@TakashiHiroki)

DeepMacro FX-1 ポートフォリオは先週からほとんど変化なし スイスフランのショート削減 ユーロのショート増

DeepMacro

FX-1 STRATEGY Current Portfolio as of 15 Oct 2018

「+」の符号はその通貨のロング(買い持ち)を、「-」の符号はショート(売り持ち)を示す

現在のポートフォリオ
(Oct 15)
豪ドル
AUD
ユーロ
EUR
英ポンド
GBP
NZドル
NZD
カナダドル
CAD
スイスフラン
CH
日本円
JPY
ノルウェークローネ
NOK
スウェーデンクローナ
SEK
成長要因 +4.3 +3.1 +7.4 -17.6 -28.5 +1.7 +23.4 -3.1 +10.9
キャリー 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
バリュエーション -1.4 -16.3 +13.3 -6.6 -6.0 -18.1 +6.0 +14.1 +18.1
グローバル・リスク 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
ポジション調整 -1.3 +5.9 -9.3 +10.8 +15.5 +7.4 -13.2 -4.9 -13.0
最終ウェイト +1.6 -7.3 +11.4 -13.3 -19.1 -9.0 +16.2 +6.1 +16.0

ネットUSD(米ドル)ウエイト:-2.6

前回のポートフォリオ
(Oct 08)
豪ドル
AUD
ユーロ
EUR
英ポンド
GBP
NZドル
NZD
カナダドル
CAD
スイスフラン
CH
日本円
JPY
ノルウェークローネ
NOK
スウェーデンクローナ
SEK
成長要因 +3.5 +13.2 +9.0 -12.7 -16.8 -10.5 +20.9 -4.6 +8.7
キャリー 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
バリュエーション -1.4 -16.3 +13.2 -6.5 -6.1 -18.2 +6.1 +14.1 +18.2
グローバル・リスク 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
ポジション調整 -0.8 +1.2 -8.5 +7.3 +8.7 +10.9 -10.3 -3.6 -10.2
最終ウェイト +1.3 -1.9 +13.8 -11.9 -14.2 -17.8 +16.7 +5.9 +16.6

ネットUSD(米ドル)ウエイト:-8.6

表の見方について広木が動画(約12分)で解説しています。

※お客様のご利用の端末の環境によっては動画をご覧いただけない場合がございます。あらかじめお客様ご自身の環境をご確認のうえ、ご利用ください。なお、スマートフォンでもご視聴いただけますが、ご視聴いただくには、V-CUBEセミナーアプリケーションのインストール(無料)が必要になります。
視聴環境
iPhone/iPad用アプリケーションをインストールする
AndroidR用アプリケーションをインストールする

PORTFOLIO OVERVIEW(15 Oct 2018)

今週のFX-1のポートフォリオは先週から目立った変化がない。ロング/ショートのサイドが変わった通貨もなく、ウェイトもほぼ同じである。そのなかで比較的大きな変化はスイス・フランのショート幅を減らした点である。スイスはグロース・ファクターが小幅にプラスとなる改善を見せた。しかし、依然としてバリュエーションが割高であり、ショートは継続である。一方、ユーロはグロース・ファクターが悪化し、ショート・ポジションを若干積み増した。

最近の市場の動揺に鑑みて、GRI(グローバル・リスク・インデックス)を再点検したが、依然として「オフ」のままで、システミック・リスクを警戒するサインは点灯していない。よって、われわれのアロケーションも安全通貨にバイアスをかけていない。今後もこの点を注視していくが、市場は未だ「リスクオフ」になっているわけではないと考える。

DeepMacro

DeepMacro社は、ビッグデータ技術を利用して、自動的かつリアルタイムにグローバルなマクロ経済を観察・分析し、これを基にマーケットの分析を行う米国のリサーチ会社です。詳しくは、こちらをご覧ください。

DeepMacro FX-1 Strategy 通貨モデルの説明

概要

DeepMacro FX-1 Strategy 通貨モデルは、DeepMacro 社のグローバル・マクロ・システムに基づき、G10通貨についてシステマティックなポートフォリオ戦略を提供するものです。通貨の変動を説明する様々な要因を捉え、DeepMacro 社のリサーチ・システムの膨大なデータを、流動性が高く割安なポートフォリオに変換します。

キーファクター:

成長要因:

強い景気サイクルにある通貨を買い、弱い景気サイクルにある通貨を売ります。この判断は別のモデル体系であるDeepMacro 社の「Growth Factor」に基づきます。「Growth Factor」は主要国のビッグデータを含む経済成長に関するリアルタイム・インディケーターです。

キャリー:

高いキャリーの通貨を買い、低いキャリーの通貨を売ります。しかし、高キャリーは高リスクでもあります。したがって、リスクに見合うだけのキャリーが得られる場合のみ、このファクターによる投資判断を行います。

バリュエーション:

割安な通貨を買い、割高な通貨を売ります。経済理論では、高い生産性の伸び、高い輸出価格、大きな経常黒字の通貨は高くなることが示されています。このモデルのバリュエーション・ファクターはこれらの要因にもとづき割高・割安の判断をおこないます。

グローバル・リスク:

投資家のリスク回避姿勢が強まった時には、いわゆる「セイフ・ヘイブン(安全な寄港地)」通貨を買います。DeepMacro社では金融市場の価格に基づいて市場のリスク選好度を見積もっており、「グローバル・リスク・インディケーター(GRI)」を算出しています。GRIが点灯した場合、モデルは日本円、スイスフラン、米ドルなどへの買いを指示します。

ポジション調整:

モデルは対米ドルで9通貨のポジションを表示します。モデルは各通貨への集中度制限などリスク管理のルールを適用し、最適化を行った結果としてポートフォリオを構築します。

【お知らせ】「メールマガジン新潮流」(ご登録は無料です。)

チーフ・ストラテジスト広木 隆の<今週の相場展望>とコラム「新潮流」とチーフ・アナリスト大槻 奈那が金融市場でのさまざまな出来事を女性目線で発信する「アナリスト夜話」などを毎週原則月曜日に配信します。メールマガジンのご登録はこちらから

(※)印刷用PDFはこちらよりダウンロードいただけます。

レポートをお読みになったご感想・ご意見をお聞かせください。

過去のレポート


マネックスレポート一覧

当社の口座開設・維持費は無料です。口座開設にあたっては、「契約締結前交付書面」で内容をよくご確認ください。
当社は、本書の内容につき、その正確性や完全性について意見を表明し、また保証するものではございません。記載した情報、予想および判断は有価証券の購入、売却、デリバティブ取引、その他の取引を推奨し、勧誘するものではございません。過去の実績や予想・意見は、将来の結果を保証するものではございません。
提供する情報等は作成時現在のものであり、今後予告なしに変更または削除されることがございます。当社は本書の内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。本書の内容に関する一切の権利は当社にありますので、当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。内容に関するご質問・ご照会等にはお応え致しかねますので、あらかじめご容赦ください。

情報提供に関するご留意事項

本情報は、マネックス証券株式会社(以下「当社」といいます)が信頼できると考える情報源から提供されたものですが、当社はその正確性や完全性について意見を表明し、また保証するものではございません。本情報は有価証券やデリバティブ取引等の価値についての判断の基準を示す目的で提供したものではなく、有価証券の購入、売却、デリバティブ取引、その他の取引を推奨し、勧誘するものではございません。本情報に含まれる過去の実績や予想・意見は、将来の結果を保証するものではございません。
本情報は作成時現在のものであり、今後予告なしに変更または削除されることがございます。
当社は本情報の内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。銘柄の選択、売買価格などの投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようにお願いいたします。なお、本情報は当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。内容に関するご質問・ご照会等にはお応え致しかねますので、あらかじめご容赦ください。

通貨の売買に関する重要事項

外貨お預り金には、為替変動リスクがあります。よって、為替相場が変動し円高に推移することにより、外貨の円換算価値が下がり、円ベースでの元本割れが生じるおそれがあります。また当社所定の為替手数料を負担することにより、為替相場に変動がない場合でも、外貨売却時の円換算額が当初の円貨額を下回り、損失を被るおそれがあります。