第2回 チャートフォリオがかなり使える【マーケット万華鏡】

マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。

第2回 チャートフォリオがかなり使える【マーケット万華鏡】

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2016年央、約15,000円から現在までの日経平均日足【図表1】。マーケットライダープレミアムでボリンジャーバンドを表示。およそ半年しっかりと上昇した後、年末年始からはもみ合いボックス相場。方向感が生まれていないことが分かります。当面はこの傾向をベースにした戦略を短期的な指針とし、そろそろどちらかに動いてもおかしくはないのでトレンドが生まれ始めたら作戦変更、というのが一般的な見方ではないでしょうか。

上記のチャートはローソク足や背景や線を好みの色にカスタマイズしています。デフォルトのままでもいいのですが、こうやって自分好みに変えれば愛着も湧きますのでオススメです【図表2】。

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さて、今回お話ししたいのは「チャートフォリオ」です。ここではあっさりした紹介しかされておりませんが、これだけで本が1冊くらい書けそうなくらい便利なツールな上に様々な分析に活用できる優れものです。 MY PAGEの右下の取引ツールの一覧に入っていますし【図表3】、もちろん上部の「投資情報>ツール」からもアクセスできます。

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このチャートフォリオは一言で言えば、特定の形状をしているチャートから銘柄を探していく銘柄探し検索ツールです。他にも、チャートの形状からマーケット全体の動向を把握したり、業種ごとの騰落状況も視覚的に分かるので、市況を知る上でも役立ちます。
例えば、以下の「トレンド検索」で1枚目【図表4】は東証1部の銘柄を1ヶ月間の日足で25種類のチャート形状に分類したものです。「下落基調」のものが240で一番多く「もみあい」が150で次ぎます。
2枚目【図表5】は同様の条件でマザーズ市場を表示しています。こちらも「下落基調」が22と一番多いですが「下落ストップ?」が21で同等に多く、東証1部との違いが分かりますね。ホントはこれ、銘柄数だけでなくパーセンテージも表示していればもっと分かりやすいのですが...。

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続いてこちらは業種一覧【図表6】。濃い赤ほど上昇率が大きく濃い青ほど下落率が大きいというわけです。これの使えるところは上部の47の大分類の下にある、実に400を越える中分類にあります。「○○関連」が高い安いが一発で分かる。市況ニュースを読まなくてもここを見れば一目瞭然です。数多の「○○関連」を知ることが出来るだけでも助かります。「○○関連ってどんな銘柄があったかな?」と思ったときはぜひここを見てください。

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そして「お!電子書籍関連が上がっているな」と思ったら「電子書籍」をクリックすると、そこに分類されている6銘柄が以下のように表示されます【図表7】。ミニチャートで一覧表示されるので、そのテーマの銘柄がどんな動きをしているのかが分かります。

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さらに以下【図表8】のオレンジで囲んだ中にある矢印をクリックするとチャートが「日足1ヶ月→日足3ヶ月→日足6ヶ月→週足6ヶ月→週足1年→週足2年半」と表示が変わります。短期から長期の値動きまで簡単にチェックできて比較も出来る。色々調べる手間がこのチャートフォリオ一つでかなり低減できます。

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そして銘柄名をクリックするとその銘柄の「日足1ヶ月→日足3ヶ月→日足6ヶ月」の日足とトレンド形状が表示されます。どうせなら全部表示できれば良いのに...。それはともかく以下【図表9】のイーブックを見れば分かるように、実際のチャートと分類された形状に、やや違和感を感じるものもあると思いますので、そこはよく確認しましょう。『25通りのトレンドを表す表現は、指定した期間の終値の変動具合を、独自の計算方法に基づいて分類し、その銘柄をチャートにした場合に、"人が受ける印象"を、表現したものです。』とのことで、我々はどうしても直近の動きを重視しがちなので、ちょっとギャップがある場合もありそうです。

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最後になりましたが、このチャートフォリオのメイン「トレンド検索」からの銘柄探しを見てみましょう【図表10】。左の「トレンド検索」をクリックすると以下のようにチャート形状が分類されます。お好みで市場などの条件を選んでください。そして探しているチャートの形状や気になる形状をクリック。

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以下【図表11】は「急上昇」に分類されたものを出来高の多い順に並べています。急上昇して動意付いたチャートを一覧できます。薄い黄色と青の背景は「終値の3%幅表示」をクリックすると表示されます。

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これまで、このようにチャートの形状から銘柄を探すには一つ一つ目で見ていくしか無く、その際はPC等の画面より紙のチャートブックの方が重宝したわけですが、このチャートフォリオがあればさらに素早く探したい形状のチャートが探せます。
そして、銘柄探しでもマーケット状況の把握でも、その時のマーケットの状況(横ばいとか下落から反転とか)を踏まえてこそチャートフォリオの価値が高まると思います。「今こういう状況だからこういう形状のチャートを探したい」「マーケット環境の割にこの形状のチャートが増えてきた」など知識や経験が深まれば深まるほど、こういうツールの利用が上手くなるはずです。その為のトレーニングにもぜひご活用ください。

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万華鏡はいくつものスコープスタイルとミラーシステムの組み合わせで、様々な美しい模様を作り出しているそうです。投資やマーケットにおいても様々なスタイルやシステムで異なったアプローチが可能ですし見える風景も違ってきます。色んな人が資産運用を行う上で固定観念にとらわれずマーケットや情報サービスやツールや手法等を活用するヒントをお伝えしたいという思いで「マーケット万華鏡」と名付けました。
投資の考え方からマーケット動向のお話やツールの使い方まで、その時々で万華鏡のようなカラフルなテーマをお届けできればと思います。

万華鏡の種類

http://www.brewster.co.jp/type/

コラム執筆:臼田琢美 マネックス証券株式会社 執行役員営業部長

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