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マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部世界経済のトレンド丸解り!今週の注目レポート

このコーナーでは、フィナンシャル・インテリジェンス部に配属された新人のルミが「世界経済の今・そしてこれから」を掴むために是非読んでおきたい、今週の重要レポート・ニュース記事を紹介します。(原則月曜日更新)

2015年04月27日

日銀の金融政策決定会合など重要イベントが目白押し

「部長、おはようございます!」
「槙原君、おはよう。今週のポイントは?」
「今週は日米の中央銀行の金融政策に関する会合あるので、 注目しておきたいですね。」

詳細は以下をご覧ください。

今週の注目レポート・重要ニュース

【1.米国】

先週の米国市場は中国の追加緩和や企業決算を好感して上昇しました。ダウ平均は 18,000 ドル台 を回復し、S&P500 株価指数とナスダック総合株価指数は史上最高値を更新しています。

1-1.住宅関連指標

22 日に発表された 3 月の米中古住宅販売は前月比 6.1%増の年率 519 万戸と 2013 年 9 月以来 1 年半ぶりの高水準となり市場予想を上回りました。一方で 23 日発表の 3 月の新築住宅販売戸数 は年率換算で前月比 11.4%減の 48 万 1 千戸と 4 カ月ぶりに減少し、こちらは市場予想を下回り ました。今週は 28 日に 2 月の米 S&P ケース・シラー住宅価格指数が、29 日に 3 月の米中古住宅 仮契約販売指数が発表されます。

1-2.FOMC 結果発表

28 日、29 日と米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催され、29 日(日本時間 30 日未明)に結 果が発表されます。金融政策に変更はないとみられますが、直近で軟調な経済指標の発表が増えてい る米国経済に対し FOMC がどのような認識を示すか注目されます。

1-3.米 GDP

29 日に 2015 年 1-3 月期の米実質 GDP 速報値が発表されます。2014 年 10­12 月期の米 GDP は前期比年率 2.2%増と 7-9 月期の 5.0%増から大きく減速しましたが、今回は西海岸の港湾ストライキの影響や東部の記録的な寒波などでさらに伸びが低下する予想となっています。

1-4.ISM 製造業景況感指数

5 月 1 日に 4 月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数が発表されます。3 月は 51.5 と 2013 年 5 月以来 1 年 10 カ月ぶりの低水準となりましたが、今回は小幅な改善が見込ま れています。

【2.欧州】

先週の欧州の主要な株価指数は中国の大幅追加緩和などを好感して上昇しました。ドイツの DAX 指 数は先々週に 5%を超える大幅下落となった反動もあって 1%の上昇となっています。 ユーロ/ドルは、週初にギリシャ政府の資金枯渇への懸念から 1.07 ドル割れへ下落したものの、そ の後ギリシャ政府が公的セクターの余剰資金を中央政府へ集中させる措置を発動し、5 月末頃までの 資金の手当てに成功したとの報道を受けて目先のデフォルト懸念が後退し 1.08 ドル台を回復して います。

2-1.独 ZEW 景気期待指数

21 日に発表された 4 月の独 ZEW 景気期待指数は 53.3 で 3 月の 54.8 から低下し上昇を見込んで いた市場予想を下回りました。

2-2.ユーロ圏製造業 PMI

23 日発表の 4 月のユーロ圏製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は 51.9 と前月から低下し市 場予想を下回りました。

2-3.独 Ifo 企業景況感指数

24 日に発表された 4 月の独 Ifo 企業景況感指数は 108.6 と前月の 107.9 から改善し市場予想を 上回りました。

2-4.ユーロ圏消費者物価指数( HICP)速報値

30 日に 4 月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値が発表されます。前月は前年比でマイナス だったものの、前月比では 2 カ月連続でのプラスとなりました。今回も小幅な改善が見込まれてい ます。

【3.日本】

先週の日本市場は日経平均が約 15 年ぶりに 20,000 円の大台を回復しました。21 日に米国株高 や円安を好感して大幅高となった日経平均は 22 日も前日の地合いを引き継いで大きく上昇すると 20,000 円を上回りました。金曜日に日経平均は大きく下げたものの、20,000 円の大台は維持し ています。ドル/円は週初に中国当局の空売り規制緩和の世界株価への悪影響懸念から 118 円台半ばへ軟化し たものの、米中長期債利回りが持ち直し基調だったことからドル/円は一時 120 円乗せとなりまし た。週末には米耐久財受注の下振れを受けてドルが下落し再び 118 円台を付けています。

3-1.日銀の金融政策決定会合

30 日に日銀の金融政策決定会合が開催され結果が発表されます。昨年 10 月に追加金融緩和が発表 された際と同様に「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」が発表されることから一部には追加緩 和への期待もあり、金融政策に変更があるかどうかが注目されます。

3-2.消費者物価指数(CPI)

5 月 1 日に 3 月の全国コア消費者物価指数(CPI)が発表されます。2 月は消費増税の影響を除い たベースで増税後初めて前年比横ばいに止まりましたが、今回は小幅な上昇が見込まれています。

3-3.決算発表本格化

来週は 3 月期決算企業の本決算発表が本格化し、数多くの企業が決算を発表する予定です。なかで も 30 日のソニー(6758)が注目されます。

【4.中国】

先週の上海市場は金融緩和を受けて上昇しました。上海総合指数は 23 日に年初来高値を付け 7 週続 伸となっています。

4-1. 中国製造業 PMI

23 日に発表された 4 月の HSBC 中国製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は 49.2 と 3 月の 49.6 から低下し、景気判断の節目となる 50 を 2 カ月連続で下回り、2014 年 4 月以来 1 年ぶり の低水準となりました。5 月 1 日には政府系機関から 4 月の中国製造業 PMI が発表されます。

詳細は以下のレポートをご参照ください。

グローバル・マクロ・ポリシー・ビュー(世界経済・政策の基本観)

  1. 日本(前回から変更なし)
    日銀は 2%のインフレ目標について 2015 年度中から若干後ずれの可能性を示しつつも達成可能と の見方を維持。ただし、コア CPI インフレ率がゼロ%へ低下している中、市場の追加緩和期待は根 強い状況が続く。今週の日銀の金融政策決定会合では 15 年度の物価見通しの下方修正と共に将来の 金融政策スタンスにも変化が出るかに注目。
  2. 米国(前回より景気減速感がやや強まる)
    冬場の景気鈍化は一時的であった可能性が高く、FOMC は夏頃に利上げを開始するとみられていま すが、先週も軟調な経済指標の発表が継続。今週のFOMCで景気認識も下方修正されるかが注目さ れる。
  3. 欧州(前回からの変更なし)
    ユーロ圏経済指標は改善が続いているものの、ECB は国債を中心とする資産購入を当初の予定通り 2016 年 9 月まで継続、必要であれば購入を継続する姿勢を維持。ギリシャのデフォルトやユーロ 圏離脱はない見込みだが、債権者との合意が遅れる中、資金繰り面で綱渡りが続く。
  4. 新興国(前回より景気減速感がやや強まる)
    中国人民銀行の金融緩和策を市場は好感しているが、HSBC 中国製造業購買担当者景気指数(PMI) は 50 割れとなり低水準で推移していることから、更なる緩和策への期待感が強まる。

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