市況概況 - まとめ -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

連休中の一段の円高を受けて日経平均518円安で5日続落

日本株式市場

連休中の一段の円高を受けて日経平均518円安で5日続落

1.概況
本日の日本市場は、米国市場でダウ平均が28日と29日の2日間で270ドル近く下げたことに加え、ドル円が連休中に106円台まで円高に振れたことから大幅続落となりました。308円安の16,357円で寄り付いた日経平均は売り気配でスタートした銘柄が寄り付くなか下げ幅を広げると、しばらくして節目の16,000円を割り込み取引開始からおよそ10分後には690円安の15,975円まで下落しました。朝方の売り一巡後に日経平均はやや持ち直し16,000円台を回復しましたが、16,100円近辺で上値が重く前場は604円安の16,062円で取引を終えました。563円安の16,102円でスタートした後場は下げ幅を500円近くまで縮める場面もありましたが、そこからは買いが続かず結局518円安の16,147円と5日続落で引けています。こうしたなか業種別株価指数は33業種全てが下げ、なかでも円高を嫌気して輸送用機器や電気機器といった輸出関連セクターの下げが目立ちました。また、新興市場では日経ジャスダック平均が続落となる一方で、マザーズ指数が反発となっています。

2.個別銘柄等
東証1部上場銘柄の9割以上が下げ全面安となるなかでも決算を好感して大きく上昇するものもみられました。大幅増益でコンセンサス予想を上回る強気の業績見通しを発表したスタートトゥデイ(3092)やNTTドコモ(9437)が買われ、スタートトゥデイは外資系証券が目標株価を引き上げたこともあって7.1%高、NTTドコモは4.9%高となりました。そのほか第1四半期決算を発表したキリンホールディングス(2503)は営業減益ながらコンセンサス予想を上回ったことから8.6%高と大きく上昇し年初来高値を更新しています。また、日東電工(6988)は営業利益が二桁の減益予想でコンセンサス予想も下回りましたが、医療分野の成長期待から急伸となっています。その一方で決算を嫌気して大きく下げるものもみられました。下げがきつかったのが村田製作所(6981)やリコー(7752)で、大幅な減益予想でコンセンサス予想も下回ったことで村田製作所が13.2%安、リコーが15.7%安とともに10%を大きく超える下げとなり、リコーは約2年半ぶりの1,000円割れとなっています。さらに米当局がリコール対象車を追加する方針を固めたことが明らかになったタカタ(7312)も9.2%安となっています。

【VIEW POINT: 明日への視点】
連休中にドル円が一段と円高に振れたことから日経平均は先月28日の624円安に続いて本日も518円安と大幅続落となりました。先週から決算発表が本格化していますが、これまでのところ多くの企業が今期の業績予想におけるドル円の想定レートを110円に置いています。したがって想定レートより3円以上の円高となったことで業績悪化への懸念が高まっています。当面は来週から再び増加する決算発表やドル円の動向に一段と神経質な展開が続きそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)


中国株式市場

メーデーのため本土市場と香港市場ともに休場

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