マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は小幅に高安まちまち ダウ平均は16,000ドルを回復 日本市場は小動きでのスタートか
NYダウ: 16016.02 △27.94 (1/19)
NASDAQ: 4476.95 ▼11.47 (1/19)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
休場明けの米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均とS&P500株価指数は小幅に反発したものの、ナスダック総合株価指数は小幅続落となりました。中国や欧州の株高を受けて上昇して始まったダウ平均は取引開始後しばらくして180ドル高余りまで買われましたが、WTIの先物価格が28ドル台を付け原油価格が弱含むと徐々に上げ幅を縮め午後にはマイナスに転じ90ドル安近くまで売られました。しかし、取引終盤に持ち直したダウ平均は結局27ドル高の16,016ドルと節目の16,000ドルを回復して取引を終えました。また、S&P500株価指数も1ポイント高の1,881ポイントとなっています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は11ポイント安の4,476ポイントと続落し昨年来安値を更新しています。
2.経済指標等
1月の全米住宅建設業協会(NAHB)の住宅市場指数は前月比横ばいの60となり市場予想を小幅に下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうち5業種が上げ、公益事業、生活必需品、電気通信サービスが1%を超える上昇となりました。一方で5業種が下げ、エネルギーが2%を上回る下落となったほか、素材も1%以上の下げとなっています。
4.個別銘柄動向
2015年10-12月期決算で最終損益が黒字となり、2016年にさらに業績が改善する見通しを示したデルタ航空(DAL)が大きく上昇し、2015年10-12月期決算は減益となったものの、1株利益が市場予想を上回った医療保険大手のユナイテッドヘルス・グループ(UNH)も大幅高となっています。また、2015年10-12月期決算で1株利益が市場予想を上回ったモルガン・スタンレー(MS)は堅調でしたが、同じく決算で利益が市場予想を上回ったバンク・オブ・アメリカ(BAC)は買いが先行したものの、買いが続かず下落して取引を終えています。さらに原油価格の下落を受けてシェブロン(CVX)やエクソンモービル(XOM)が売られたほか、宝飾品のティファニー(TIF)が通期の利益見通しを引き下げたことで大きく下げています。ツイッター(TWTR)も一部地域でアクセス障害が発生し大幅安となりました。なお、取引終了後に決算を発表したネット動画配信大手のネットフリックス(NFLX)は大幅な増収や海外での契約者の増加を好感し時間外で一段高となっています。一方で同じく取引終了後に決算を発表した半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)は四半期決算が赤字となり時間外で売られています。
5.為替・金利等
長期金利は中国株高を受けて安全資産とされる米国債が売られ0.02%高い2.05%となりました。ドル円はリスク回避姿勢が和らぎ118円台を付ける場面もありましたが、朝方は117円60銭台での推移となっています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場が小幅に高安まちまちとなったことから本日の日本市場は小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか本日も中国市場やドル円をにらみながらとなりそうで、日経平均は昨日に回復した節目の17,000円を維持できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)