マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は原油安を嫌気して大幅反落 日経平均は再び節目の17,000円を割り込む展開か
NYダウ: 15885.22 ▼208.29 (1/25)
NASDAQ: 4518.49 ▼72.69 (1/25)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場はWTIの先物価格が30ドル台に下落した原油安を嫌気して3日ぶりの大幅反落となりました。下落して始まったダウ平均は120ドル安余りまで売られると一旦切り返し午後には10ドル安まで持ち直す場面もありましたが、取引終盤で再び下げ幅を広げると引けにかけて一段安となりました。結局ダウ平均は208ドル安の15,885ドルと節目の16,000ドルを割り込んでほぼ安値引けで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も72ポイント安の4,518ポイントとなっています。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は10業種全てが下げました。なかでもエネルギーが4%を超える下落となったほか、素材が3%を上回る下げとなり、金融も2%以上下落しています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中27銘柄が下げました。なかでも投資判断の引き下げを嫌気してキャタピラー(CAT)が5%安となったほか、原油価格の下落を受けてエクソンモービル(XOM)とシェブロン(CVX)も3%を超える下落となっています。一方でダウ平均構成銘柄では、決算が市場予想を上回ったマクドナルド(MCD)に加えて、ウォルマート・ストアーズ(WMT)とコカ・コーラ(KO)の3銘柄が上昇しています。ダウ平均構成銘柄以外ではタイコ・インターナショナル(TYC)と経営統合すると発表した自動車部品や空調管理システムを手掛けるジョンソンコントロールズ(JCI)が財務負担を意識した売りで大幅安となりました。タイコ・インターナショナルは急伸しています。さらに複数幹部の退職が報じられツイッター(TWTR)が大幅安となっています。
5.為替・金利等
長期金利は原油安や株安で安全資産の米国債が買われ0.05%低い2.00%となりました。ドル円はやや円高に振れ118円台前半での推移となっています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株安を受けて本日の日本市場は反落でのスタートが予想されます。日経平均は昨日に回復した節目の17,000円を割り込みそうで、一目均衡表の転換線(昨日時点で16,867円)がサポートとなるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)