市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は原油高や好決算を好感して大幅上昇 日本市場も米国株高で大幅反発か

NYダウ: 16167.23  △282.01 (1/26)
NASDAQ: 4567.67  △49.18 (1/26)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は一部産油国が減産に前向きな姿勢を示し始めたと報じられたことでの原油先物価格の上昇や、一部企業の好決算などを好感して大幅反発となりました。取引開始直後から大きく上昇したダウ平均はその後も上げ幅を広げると昼すぎには300ドル高まで買われました。その後、上値が伸び悩みやや弱含む場面もありましたが、引けにかけて再び高値を試す動きとなり結局282ドル高の16,167ドルと節目の16,000ドルを回復して高値圏で取引を終えました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も49ポイント高の4,567ポイントとなっています。

2.経済指標等
昨年11月の米S&Pケース・シラー住宅価格指数は主要20都市圏の住宅価格動向を示す指数が前年同月比5.8%上昇し、1年4カ月ぶりの高い伸びとなり市場予想をやや上回りました。また、1月の米消費者信頼感指数は 98.1と前月の96.3から上昇し市場予想を上回りました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は10業種全てが上げました。なかでもエネルギーが3%を超える上昇となったほか、電気通信サービスと資本財・サービスも2%近い上げとなっています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄はコカ・コーラ(KO)を除く29銘柄が上げました。なかでもコスト削減効果により利益が予想を上回ったスリーエム(MMM)が5%を超える上昇となったほか、1株利益が市場予想を上回ったジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)も5%近く上げました。また、原油価格の上昇を受けてシェブロン(CVX)やエクソンモービル(XOM)も4%近い上昇となっています。ダウ平均構成銘柄以外では2015年10-12月期の決算で赤字幅が市場予想よりも小さかったことや、収益見通しの引き上げが好感されたソフトバンクグループ(9984)傘下のスプリント(S)が急伸しています。また、事業規模縮小案や株主還元策を発表した保険大手のAIG(AIG)が堅調でした。なお、取引終了後に決算を発表したアップル(AAPL)はiPhoneの販売台数が微増にとどまったことや、2016年1-3月期の売上高見通しが市場予想を下回ったことなどから時間外で売りが優勢となっています。同じく取引終了後の決算を発表したAT&T(T)も売上高が予想に届かず時間外で下げています。

5.為替・金利等
長期金利は米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控えて方向感に乏しく前日比0.01%低い1.99%となりました。ドル円は118円40銭台での推移となっています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高を受けて本日の日本市場は反発してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は昨日の下げをどこまで取り戻せるかが注目され、節目の17,000円を回復できるかがポイントとなりそうです。また、昨日に急落した上海市場の動向も注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)

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