市況概況 - まとめ -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

日経平均、利益確定売りに押され3日ぶりに反落

日本株式市場

日経平均、利益確定売りに押され3日ぶりに反落

1.概況
本日の日経平均は114円安の1万7750円と3日ぶりに反落しました。TOPIXやJPX日経400も下落した一方、新興市場のマザーズ指数は小幅に上昇し5日続伸となりました。昨日の米国市場は原油価格の下落などを受けダウ平均が下落した一方、ナスダック総合指数は小幅に上昇とまちまちで支援材料になりにくいなか、ドル円が121円ちょうど程度まで円高に振れたこと、昨日までの2日間で800円以上上昇していたことなどから、日経平均は148円安と反落して寄り付きました。日銀のマイナス金利発表以後、市場のセンチメントは改善したようで、寄り付き後の日経平均は徐々に下げ幅を縮めると前引けは1円未満のマイナスまで値を戻しました。ただ、後場に入り再び売りが優勢になると徐々に下げ幅を広げる展開となり、結局日経平均は反落しての大引けとなりました。業種別には3%近い上昇となった医薬品をはじめとする9業種が上昇しました。中でも電気・ガス業や陸運業といった原油価格の下落で恩恵を受けやすい業種の上昇が目立ちました。東証1部の売買代金は3日ぶりに3兆円を割り込んだものの、2兆9464億円と引き続き高水準となりました。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位をメガバンク3行が占めました。三菱UFJ(8306)とみずほ(8411)は4日ぶりに反発したものの、三井住友(8316)は4日続落となりました。また、トヨタ(7203)も小幅に反落したほか、昨日大幅高となったソニー(6758)やNTTドコモ(9437)、三井不動産(8801)がいずれも3-5%の下落となるなど、利益確定売りが目立ちました。本日の13時15分に4-12月期の決算発表を行った三菱電機(6503)は、営業利益が市場予想を上回ったことが好感され、発表後に大きく上昇し4.7%高となりました。丸亀製麺を展開するトリドール(3397)は、昨日発表した4-12月期の決算が好調で証券会社の目標株価引き上げが相次いだことを受け6.3%の大幅上昇となり、昨年来高値を更新しました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は3日ぶりの反落となりました。日経平均の予想PERは15倍台前半と割高感はないものの、先日までの13倍台のような大きな割安感はなくなりました。ここからは企業の今期の決算発表を見極めながら、徐々に来期の展望へとマーケットの視点は移ってくるとみられます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)


中国株式市場

上海総合指数は大幅反発

1.概況
本日の上海総合指数は前日比60ポイント高(2.3%)の2,749ポイントと大幅に反発し、再び節目の2,700ポイントを回復しました(年初来で22.3%安の水準)。また、中国の創業板指数(日本のマザーズ市場に相当)も82ポイント高(4.1%)の2,075ポイントと大幅に反発し、節目の2,000ポイントを回復しました。一方で香港のハンセン指数は日本時間16時時点で54ポイント安の1万9540ポイントと続落となっています。

中国本土市場で上海総合指数は小幅に下落して始まったものの、暫くしてプラスに転じ節目の2,700ポイントを回復すると上げ幅を拡げ高値圏で揉み合う展開となりました。中国人民銀行が4日連続で公開市場操作(オペ)を通じて計1000億元の資金を供給したことや、全国人民代表大会と併せ「両会」と呼ばれる国政助言機関の中国人民政治協商会議(政協)が3月3日と5日に開催されることが決まったことで政策期待が高まりました。

香港市場では、原油価格の下落と米国株安を受けてハンセン指数は下落して寄り付きました。その後、本土市場の上昇が好感され一時プラス圏に転じる場面もありましたが、時間外の原油価格が軟調となったことが重石となり、再び下落に転じると安値圏で揉み合う展開となっています。日本時間16時時点で公益事業株指数が1%超上昇する一方、金融事業株指数や商工業株指数、不動産株指数が下落しています。

2.個別銘柄動向等(香港マーケット、日本時間16時時点まで)
香港市場では、原油価格の下落からエネルギー関連株が軒並み冴えない展開となっています。なかでも中国海洋石油(CNOOC、0883)が2%超下落しているほか、中国石油天然気(ペトロチャイナ、0857)や中国神華能源(チャイナ・シェンファ・エネルギー、1088)なども1%超下げています。また、商業銀行の中国工商銀行(1398)や中国建設銀行(チャイナ・コンストラクション、0939)などが下落しています。更に、値嵩株のインターネット大手の騰訊(テンセント・ホールディングス、0700)も軟調に推移しています。

一方で、決算への期待から買いからパソコンの聯想集団(レノボ・グループ、0992)が3%超買われています。また、春節を控えて食品の中国蒙牛乳業(チャイナ・メンニウ、2319)や中国旺旺控股(ワンワン・ホールディング、0151)などが引き続き物色されています。

【VIEW POINT: 明日への視点】
本日は中国人民銀行による4営業日連続の資金供給と、来月の「両会」への政策期待から上海総合指数と創業版指数がともに大幅高となりました。「両会」の開催決定で政策期待が高まっていることから明日の上海市場も堅調な展開となりそうですが、春節(旧正月)の休暇を前に引き続き薄商いとなりそうです。なお、明日は聯想集団(レノボ・グループ、0992)の決算発表が予定されており注目されます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川)

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