市況概況 - まとめ -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

円高進行を嫌気し日経平均4日続落 今夜は22時半発表の米国雇用統計に注目

日本株式市場

円高進行を嫌気し日経平均4日続落 今夜は22時半発表の米国雇用統計に注目

1.概況
本日の日経平均は225円安の1万6819円と4日続落しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。昨日の米国市場でダウ平均は80ドル近く上昇しましたが、経済指標の悪化により3月の利上げ実施可能性が低くなったことからドルが売られ、ドル円は116円台まで円高に振れました。円高進行を嫌気した日経平均は、254円安の1万6790円と1万7000円を割り込んで寄り付きました。前場は安値圏でのもみ合いとなり比較的狭い値幅での推移となった日経平均は、253円安とほぼ寄り付きと同水準での前引けとなりました。日経平均は後場に入ると急速に下げ幅を広げ、13時過ぎに417円安と本日の安値をつけました。その後も安値圏での推移が続きましたが、ドル円が若干ながら円安に戻したこともあって、日経平均は引けにかけて徐々に下げ幅を縮めての大引けとなりました。業種別には原油価格の反発などを受け石油石炭製品や卸売業など9業種が上昇しました。一方、マイナス金利導入後に大きく上昇した不動産業が3.8%安で騰落率ワースト1位となったほか、その他金融業や銀行業、保険業など金融関連業種が売られました。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金トップのトヨタ(7203)は2%近く下落しました。円高進行が嫌気され、富士重工業(7270)やマツダ(7261)がともに4.7%安となるなど自動車株は軟調さが目立ちました。売買代金2位にはシャープ(6753)が入り、10%高と連日の大幅上昇となりました。鴻海支援による経営再建の可能性が高まっていることが引き続き好感されました。メガバンク3行の下げが止まらず、揃って3%~4%台の下落となりました。いずれも昨年来安値を更新しています。本日は業績予想を上方修正した企業の堅調さが目立ちました。ヤマハ(7951)は今期の営業利益予想を従来の370億円から410億円に引き上げたことが好感され、一時ストップ高となるなど大きく上昇し終値でも15.2%高となりました。テルモ(4543)も今期業績の上方修正と自社株買いの発表が好感されて5.7%高となり、昨年来高値を更新しました。また、スマートフォン向けゲームなどを展開するグリー(3632)は6-12月期の営業利益実績が従来予想の70億円を大きく上回る83億円で着地したことが好感され、15.3%の大幅上昇となりました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
止まらない円高進行を嫌気し日経平均は4日続落となり、終値ベースで日銀のマイナス金利発表前の水準を割り込みました。マーケットのセンチメントは悪化しており、しばらくは冴えないマーケットを覚悟しておくべきかもしれません。本日は日本時間22時半に米国雇用統計が発表されます。堅調な内容でドル安に歯止めがかかることを期待したいところですが、あまりにも雇用統計が強いと3月の利上げ実施可能性が高まって米国株安につながる可能性もあり、日本株への影響の判断は難しいところです。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)


中国株式市場

春節による休場を控えて上海総合指数は反落、ハンセン指数は続伸とまちまち

上海総合指数:2763.49(-17.53)
香港のハンセン指数(日本時間16時時点):19,314.76(+131.67)

1.概況
<中国本土市場>
上海総合指数は反落しました。来週の春節による休場を前に様子見地合いが強まり、2ポイント高と小動きで寄り付いた上海総合指数は前日終値を挟んだもみ合い推移となりました。一時は0.3%高となる場面もあった上海総合指数ですが、日本時間15時頃からマイナスに転じるとその後は下げ幅を広げる展開となり、結局ほぼ安値引けとなりました。

<香港市場>
香港のハンセン指数は日本時間16時時点で続伸しています。ダウ平均の上昇や原油価格の反発、米国の早期利上げ観測の後退などの好材料を受け、ハンセン指数は104ポイント高と続伸して寄り付きました。一時は1%超の上昇となる場面もありましたが、本土市場がマイナス圏で推移する時間があったこともあり、午後にかけてやや上げ幅を縮めて推移しています。

2.個別銘柄動向等(香港マーケット、日本時間16時時点まで)
香港の地場銀行であるバンクイーストアジア(東亜銀行・00023)が5%超上昇しています。ヘッジファンドが提示した身売り価格にさや寄せする格好で上昇しました。原油価格の上昇を受けペトロチャイナ(中国石油天然気・00857)やシノペック(中国石油化工・00386)などの関連株が昨日に引き続き堅調に推移しているほか、チャイナライフイン(中国人寿保険・02628)、ピンアンインシュラ(平安保険・02318)などの保険株も2%超上昇しています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)

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