マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
日経平均売り一巡後に反発し1万7000円の節目を回復
日本株式市場
日経平均売り一巡後に反発し1万7000円の節目を回復
1.概況
本日の日経平均は184円高の1万7004円と5日ぶりに反発し、先週末に割り込んだ1万7000円の節目を回復しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。先週末の米国市場でダウ平均が200ドル以上下落したことを受け、日経平均は198円安の1万6620円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後も下げ幅を広げましたが、先週末まで4日続落で売られすぎとの見方が出たのか売り一巡後は買い戻され徐々に下げ幅を縮めると、ドル円がやや円安に振れたこともあって11時頃にはプラスに転じました。その後再びマイナスに転じ前場を29円安で終えた日経平均は後場に入ってもやや下げ幅を広げましたが、まもなく切り返すと再びプラスに転じました。13時半頃から上げ幅を広げ始めた日経平均は14時半に本日の高値となる279円高をつけました。その後大引けにかけてやや上げ幅を縮めたものの、日経平均は結局本日の高値圏での大引けとなり1万7000円台を回復しました。業種別にはパルプ・紙や建設業など24業種が上昇し、ガラス土石製品や非鉄金属など9業種が下落しました。
2.個別銘柄等
先週末の大引け後に4-12月期の決算発表を行ったトヨタ(7203)は東証1部の売買代金トップに入って1%あまり下落しました。10-12月の3ヶ月の業績が市場予想を下回ったことが嫌気され一時は4.5%安まで売られましたが、徐々に値を戻しました。売買代金2位から4位までを占めたメガバンク3行は、三菱UFJ(8306)は横ばいでしたが、三井住友(8316)やみずほ(8411)は下落しました。創業者による取締役変更提案などに揺れたクックパッド(2193)は、決算発表が好調だったことに加えて取締役選任議案の一本化に合意したと発表し、今後の不透明感が後退したことが好感されストップ高となりました。また、ディー・エヌ・エー(2432)は今期の業績予想は増収減益となったものの、決算説明会で経営者が来期は増益が確保できる見込みと発言したことなどが好感され、10%近い大幅高となりました。一方、10-12月期の業績が市場予想を下回ったオリンパス(7733)は5%近く下落しました。
【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は売り一巡後に買い戻され、1万7000円台を回復しての大引けとなりました。今週は先週に引き続き日本企業の決算発表が多数行われます。また、10日・11日とイエレンFRB議長の議会証言が予定されており、今後の金融政策についての発言に注目が集まります。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)