マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
日経平均大幅続落で1年3ヶ月ぶりの安値に沈む
日本株式市場
日経平均大幅続落で1年3ヶ月ぶりの安値に沈む
1.概況
本日の日経平均は372円安の1万5713円と大幅に続落しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。昨日の米国市場で主要指数は小幅に続落したものの、ドル円が115円台までやや円安に振れたことから日経平均は42円高の1万6127円と小幅に反発して寄り付きました。プラスで寄った日経平均ですが、すぐにマイナスに転じるとドル円が114円台まで円高に戻ってしまったこともあり、その後は下げ幅を拡大して1万6000円の節目を割り込みました。ほとんど反発することなく推移した日経平均は結局前場を385円安で引けました。後場に入っても下げ幅を広げた日経平均は、1万5500円の節目も割り込むと14時頃に一時655円安まで下落しましたが、その後引けにかけては300円近く値を戻しました。東証1部の売買代金は3兆5368億円と高水準となりました。東証33業種は全て下落しています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金トップのトヨタ(7203)は0.4%の小幅な下げにとどまりましたが、その他の売買代金上位銘柄は大幅安となりました。三菱UFJ(8306)は7.1%安で昨年来安値を更新しました。その他のメガバンク2行も三井住友(8316)が4%安、みずほ(8411)が5.4%安となりました。KDDI(9433)、ソフトバンクグループ(9984)、NTT(9432)、NTTドコモ(9437)などの通信株も4%~5%程度のきつい下げとなっています。軟調な銘柄が目立つなか、ファナック(6954)は2.1%高となりました。自社株買いを発表したことが好感されました。また、ディズニーランドやディズニーシを4月1日から値上げすると発表し、昨日2.5%高と堅調だったオリエンタルランド(4661)は本日も0.9%高としっかりでした。
【VIEW POINT: 明日への視点】
650円超の下げ幅からはやや持ち直したものの、日経平均は本日も大幅安となりました。悲観一色といったマーケットで、明るい材料を探すのはなかなか難しい状況です。昨日の当欄でも記しましたが、嵐がすぎるのをじっと待つのが得策かもしれません。今夜の米国市場ではイエレンFRB議長が議会証言を行います。混乱するマーケットや米国経済にどのような認識を示すのか、今後の金融政策に対する示唆があるのかなどが注目されます。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)