市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は休場中の海外株高を受けて大幅続伸 日本市場は円高を受けて軟調なスタートか

NYダウ: 16196.41  △222.57 (2/16)
NASDAQ: 4435.96  △98.44 (2/16)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は休場中に海外株式相場が軒並み大幅高となっていたことや、サウジアラビアとロシアなどが1月の生産量を維持することで暫定合意したと伝わり原油供給に対する懸念がやや後退したことなどから大幅続伸となりました。寄り付きから16,000ドルを回復したダウ平均は170ドル高余りまで買われると原油価格が弱含んだことで一旦伸び悩みましたが、昼にかけて再び強含むと220ドル高程度まで上げ幅を広げました。その後も高値圏で堅調に推移したダウ平均は結局222ドル高の16,196ドルと高値引けで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も98ポイント高の4,435ポイントとなっています。

2.経済指標等
2月のニューヨーク連銀の製造業景況指数はマイナス16.64となり前月から改善したものの市場予想は下回りました。また、2月の全米住宅建設業協会(NAHB)の住宅市場指数は58と前月から低下し市場予想も下回りました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は10業種全てが上げました。なかでも一般消費財・サービス と資本財・サービスが2%を超える上昇となったほか、情報技術とヘルスケアも2%近く上げています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではボーイング(BA)とキャタピラー(CAT)が3%を超える上昇となったほか、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)とシスコシステムズ(CSCO)、アップル(AAPL)も3%近く上げています。一方でウォルマート・ストアーズ(WMT)とトラベラーズ(TRV)などが小幅に下げています。ダウ平均構成銘柄以外ではプライベート・エクイティ会社に身売りすることで最終合意したと発表したセキュリティ・サービスを展開するADT(ADT)や、アリババ集団(BABA)が株式を大量取得していたことが判明したクーポン共同購入サイトのグルーポン(GRPN)が急伸しています。

5.為替・金利等
長期金利は米国株高を受け安全資産の米国債が売られ0.02%高い1.77%となりました。ドル円は円高に振れ114円近辺での推移となっています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場は大幅高となったものの、ドル円が円高に振れていることから本日の日本市場は軟調なスタートが予想されます。日経平均は一昨日に1,000円以上上げたこともあって利益確定の売りが出やすいと言えますが、こうしたなかで底堅さをみせ、引けで日経平均が16,000円を維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)

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