市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は原油価格の上昇を好感し大幅高 日本市場は米国株高で続伸スタートか

NYダウ: 16620.66  △228.67 (2/22)
NASDAQ: 4570.61  △66.18 (2/22)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は、国際エネルギー機関(IEA)が2016年の米シェールオイル生産が日量60万バレル減るとの見通しを示し、米国での生産ペースが鈍るとの見方を受けWTIの先物価格が31ドル台を回復したことで大幅高となりました。取引開始直後から大きく上昇したダウ平均は220ドル高程度まで買われると一旦伸び悩みましたが、合併協議報道を受けてユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)が買いを集めると昼過ぎに一段高となり270ドル高余りまで上げ幅を広げました。取引終盤でやや上げ幅を縮めたダウ平均ですが、結局228ドル高の16,620ドルと3日ぶりに反発して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も66ポイント高の4,570ポイントと続伸となっています。

2.経済指標等
2月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は51.0となり市場予想を下回りました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は10業種全てがあげました。なかでもエネルギーが2%を超える上昇となったほか、一般消費財・サービスと素材も2%近く上げています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は小幅に下げたエクソンモービル(XOM)を除く29銘柄が上げました。なかでも、ハネウェル・インターナショナル(HON)と合併交渉を行なっていると報じられたユナイテッド・テクノロジーズが4%を超える上昇となり、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。ハネウェル・インターナショナルは2%安となっています。また、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)やキャタピラー(CAT)も3%前後の上昇となったほか、訴訟関連費用の想定上限を引き下げたゴールドマン・サックス(GS)も買われました。ダウ平均構成銘柄以外ではドローン(小型無人機)の実用化に向けた実験に入ると発表した通信大手のAT&T(T)が堅調となっています。一方で同業の英ブレイクス・グループを総額31億ドルで買収することで合意したと発表した米食品卸売最大手のシスコ・コーポレーション(SYY)が財務負担を警戒した売りで大きく下げています。乳製品大手のディーン・フーズ(DF)は好決算を発表したものの、材料出尽くしで大幅安となりました。

5.為替・金利等
長期金利は原油価格の上昇や株高を受けて米国債を売る動きが優勢となり0.01%高い1.75%となりました。ドル円は112円台後半での推移となっています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高を受けて本日の日本市場は続伸でのスタートが予想されます。ドル円が112円台で推移するなかで日経平均がどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうで、本日もドル円の動向には神経質な展開となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)

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