マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は様子見で小幅に高安まちまち 日本市場ではお昼ごろの金融政策決定会合の結果発表に注目
NYダウ: 17229.13 △15.82 (3/14)
NASDAQ: 4750.28 △1.81 (3/14)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控え様子見姿勢が強く小幅に高安まちまちでした。ダウ平均とナスダック総合株価指数は続伸となったものの、S&P500株価指数は反落となりました。増産凍結を協議する産油国会合が4月半ばに開催時期がずれ込む見通しとなったことを嫌気した原油価格の下落を受けて下げて始まったダウ平均は取引開始後しばらくして50ドル安余りまで売られましたが、その後切り返し下げ幅を縮めると昼過ぎには買いが優勢となり取引終盤に60ドル高余りまで買われました。引けにかけてやや上げ幅を縮めたダウ平均ですが結局15ドル高の17,229ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も1ポイント高の4,750ポイントとなっています。一方でS&P500株価指数は2ポイント安の2,019ポイントと4日ぶりの反落となりました。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうち一般消費財・サービスや公益事業などの4業種が上げました。一方で素材やエネルギー、金融などの6業種が下げています。
4.個別銘柄動向
マリオット・インターナショナル(MAR)への身売りで合意済みのスターウッド・ホテルズ・アンド・リゾーツ・ワールドワイド(HOT)が新たに別の企業集団から買収提案を受けたことを明らかにしたことで大幅高となりました。電気自動車のテスラ・モーターズ(TSLA)も投資判断引き上げを受けて大きく上げています。また、赤字決算だったものの売上高などが市場予想を上回った3Dプリンターの3Dシステムズ(DDD)や、身売りを発表したスーパーのフレッシュ・マーケット(TFM)が急伸しています。一方で不動産信託を中国保険大手に売却すると伝わった資産運用大手のブラックストーン(BX)が小幅に下げたほか、原油価格の下落で油田サービスのシュルンベルジェ(SLB)や石油サービスのベーカー・ヒューズ(BHI)が売られました。
5.為替・金利等
長期金利は0.02%低い1.96%となりました。ドル円は日銀の金融政策決定会合や米FOMCの結果発表を控え様子見で小動きでした。朝方は113円台後半での推移となっています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場は小幅に高安まちまち、ドル円も様子見で外部環境に大きな変化がみられないことから本日の日本市場は小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか本日はお昼ごろに日銀の金融政策決定会合の結果が発表されます。金融政策に変更はないとの見方が大半なことから、予想通りに現状維持となればマーケットの反応は限定的となりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)