市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は原油価格の上昇で続伸 日本市場は円高が警戒され続落か

NYダウ: 17481.49  △155.73 (3/17)
NASDAQ: 4774.99  △11.02 (3/17)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場はWTIの先物価格が40ドル台を回復した原油価格の上昇を好感して続伸となりました。ダウ平均は方向感に欠けるスタートとなりましたが、徐々に買いが優勢になると一日を通して上げ幅を広げる展開となりました。取引終盤に200ドル高余りまで買われたダウ平均は引けにかけてやや上げ幅を縮めたものの、結局155ドル高の17,481ドルと大きく上昇し5日続伸で取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も11ポイント高の4,774ポイントと続伸となっています。

2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比7千人増の26万5千人と2週ぶりに増加しましたが、市場予想ほどは悪化しませんでした。また、3月の米フィラデルフィア連銀製造業景況指数は12.4と7カ月ぶりにプラスとなり、マイナスを見込んでいた市場予想を上回りました。一方で2月の米景気先行指標総合指数は前月比0.1%上昇したものの、市場予想は下回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうちヘルスケアを除く9業種が上げました。素材と資本財・サービスが2%以上の上昇となったほか、エネルギー、金融、公益事業も1%を超える上昇となっています。

4.個別銘柄動向
市場予想を上回る通期利益見通しを発表した物流大手のフェデックス(FDX)が12%近く上昇し、S&P500株価指数構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、決算が市場予想を上回った手芸・家庭雑貨販売のマイケルズ(MIK)も13%近く上げています。さらにレーザー製品を手掛けるロフィン・シナー・テクノロジーズ(RSTI)が同業のコヒレントへの身売りを発表し急伸しています。一方で著名投資家が運用する投資ファンドが保有株を減らしたことが明らかとなった菓子大手モンデリーズ・インターナショナル(MDLZ)が下げ、市場予想を下回る業績の見通しを発表した医薬品会社のエンドー・インターナショナル(ENDP)が急落しています。

5.為替・金利等
長期金利は前日比0.02%低い1.89%となりました。ドル円はFOMCを受けて米国の利上げペースが緩やかになるとの観測を背景としたドル売りが続き一時110円60銭台まで円高が進む場面もありました。朝方は111円台前半での推移となっています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場は続伸となったものの、一方でドル円が円高となっていることから本日の日本市場は続落でのスタートが予想されます。本日もドル円の動向に神経質な展開となりそうで、一段と円高が進むようだと下げ幅を広げる場面もありそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)

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