マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は休場を控え小幅に高安まちまちでほぼ横ばい 日本市場は小動きでのスタートか
NYダウ: 17515.73 △13.14 (3/24)
NASDAQ: 4773.51 △4.64 (3/24)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は休場を控えて様子見ムード強く小幅に高安まちまちでほぼ横ばいとなりました。ダウ平均とナスダック総合株価指数は反発したものの、S&P500株価指数は続落となりました。原油安や欧州株安を受けて取引開始直後に100ドル安余りまで売られたダウ平均はその後も軟調に推移しましたが、原油価格が下げ渋ると午後に下げ幅を徐々に縮める展開となりました。引けにかけて小幅なプラスに転じたダウ平均は結局13ドル高の17,515ドルと3日ぶりに反発して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も4ポイント高の4,773ポイントと反発となりました。一方でS&P500株価指数は0.7ポイント安の2,035ポイントと3日続落となっています。
2.経済指標等
2月の米耐久財受注額は前月比2.8%減と2カ月ぶりのマイナスとなりましたが、市場予想は上回りました。また、設備投資の先行指標となる非国防資本財から航空機を除いたコア受注も1.8%減となり、こちらは市場予想を下回っています。先週一週間の失業保険申請件数は前週比6千人増の26万5千人と2週連続で増加したものの市場予想ほどは悪化しませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうち電気通信サービスやエネルギー、公益事業など6業種が上げ、電気通信サービスは1%を超える上昇となりました。一方で金融や資本財・サービスなど4業種が下げています。
4.個別銘柄動向
決算が市場予想を上回ったコンサルティング大手のアクセンチュア(ACN)や旅行・レジャー用キャンピングカー大手のウィニベーゴ・インダストリーズ(WGO)が大幅高となりました。また、事務用品販売大手で経営統合を計画しているステープルズ(SPLS)とオフィス・デポ(ODP)も大きく上昇しました。米連邦取引委員会(FTC)が合併交渉差し止めを求めて米連邦地裁に提訴しているものの、その地裁判事がFTCに批判的な姿勢を示したと伝わったことが好感されました。一方で乗務員の賃上げを発表した航空大手のアメリカン航空(AAL)が大きく下げています。
5.為替・金利等
聖金曜日の前営業日で米債券市場は短縮取引でしたが、長期金利は連休を前に持ち高調整の売りが出て0.02%高い1.90%となりました。ドル円は2月の米耐久財受注額を受けて112円台前半まで円高が進む場面もありましたが、長期金利の上昇を受けて円売り・ドル買いが優勢となり112円台後半での推移となっています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場は小幅に高安まちまちでほぼ横ばいとなったことから本日の日本市場も小動きでのスタートが予想されます。本日も日中はドル円の動向をにらみながらとなりそうですが、権利付き最終売買日を来週月曜日に控えるなか権利取りのような動きがみられるかが注目されます。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)