マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
日経平均は後場に一時失速するも持ち直し131円高 明日は3月決算銘柄の権利落ち日
日本株式市場
日経平均は後場に一時失速するも持ち直し131円高 明日は3月決算銘柄の権利落ち日
1.概況
本日の日本市場は、先週末の米国市場は聖金曜日の祝日で休場でしたが、ドル円がやや円安に振れていたことや、消費増税先送りや経済対策といった政策への期待、さらに権利付き最終売買日で権利取りの動きもあって続伸となりました。126円高の17,129円で寄り付いた日経平均はしばらくして165円高まで買われると、その後も17,100円台前半で堅調に推移し前場は131円高の17,134円で取引を終えました。前引けとほぼ変わらずで後場をスタートした日経平均ですが、上値が伸び悩むなか利益確定の売りに押され上げ幅を縮めると13時半すぎには一時マイナスに転じました。17,000円を割り込んで40円安余りまで下落した日経平均ですが、それ以上大きく売り込まれることなく底堅さをみせると再びプラスに転じました。14時以降に徐々に持ち直した日経平均は結局、131円高の17,134円と高値圏での大引けとなっています。東証一部の売買代金は1兆9283億円と先週末よりは増えたものの、引き続き2兆円を下回りました。また、新興市場では東証マザーズ指数が反発し、日経ジャスダック平均は5日続伸となっています。
2.個別銘柄等
安倍首相が消費税率10%への引き上げを見送る方針を固めたとの一部報道を受けて小売り株に堅調なものが目立ちました。高島屋(8233)やJフロントリテイリング(3086)などの百貨店株の一角が大きく上げたほか、スーパーのイオン(8267)やコンビニのローソン(2651)なども買われました。また、地銀がしっかりでした。千葉銀行(8331)と武蔵銀行(8336)が先週末に資本関係の強化を含む提携を結ぶと発表したことで、今後も再編が進むとの思惑から地銀株に上げるものが目立ちました。権利取りの動きからか電鉄株やNTT(9432)やNTTドコモ(9437)、KDDI(9433)などの通信株も堅調でした。ペプチドリーム(4587)が急伸しました。旭化成(3407)傘下の旭化成ファーマと共同研究開発の契約を締結したと発表したことが好感され、東証1部の売買代金で2位に入っています。新興市場では、先週末にタカラバイオ(4974)がマザーズから東証1部への市場の変更を好感し大幅高となりましたが、本日は今秋にもマザーズから東証1部への市場変更を申請する方針と伝わったそーせいグループ(4565)が急伸しました。一方で東証が信用取引にかかる委託保証金率を引き上げると発表したカイオム(4583)が大きく売られました。
【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は午後に一時失速しマイナスとなる場面もみられましたが、結局は高値圏でのしっかりとした引けとなりました。さらにTOPIXは高値引けとなっています。明日は3月末決算銘柄が権利落ちとなりますが、こうした本日の堅調な地合いを引き継いで120円強の配当落ちになるとみられる日経平均が引き続き17,000円台を維持できるのか、また実質的な新年度入りとなるなかで低調となっている売買代金に回復がみられるかが注目されます。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)
中国株式市場
上海市場は反落 香港市場は休場
上海総合指数:2957.82(-21.61)
香港のハンセン指数(日本時間16時時点):イースターマンデーのため休場
1.概況
<中国本土市場>
上海総合指数は反落しました。国家統計局が27日に発表した1-2月の工業企業利益が4.8%増と8月ぶりにプラスに転じたことが好感され、上海総合指数は上昇して寄り付きました。その後、何度か節目の3,000ポイントを試すものの、3,000ポイントを超えたところで上値が押さえられると、創業板指数の伸び悩みに加え、政府による上海や深センなどで不動産に対する購入規制が強化されたことでの不動産株の下落が重石となり上海総合指数は徐々に上げ幅を縮め後場にマイナスに転じました。取引終盤でやや下げ幅を広げた上海総合指数は結局0.7%安で取引を終えています。
<香港市場>
イースターマンデーのため休場となりました。
2.個別銘柄動向等(香港マーケット、日本時間16時時点まで)
香港市場はイースターマンデーのため休場となりました。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川)