マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は動意薄で小幅に高安まちまちでほぼ横ばい 日本市場は配当落ちもあり反落か
NYダウ: 17535.39 △19.66 (3/28)
NASDAQ: 4766.79 ▼6.72 (3/28)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は3連休明け、欧州市場も休場で動意薄となるなか方向感に欠け小幅に高安まちまちでほぼ横ばいとなりました。ダウ平均とS&P500株価指数は上昇したものの、ナスダック総合株価指数は反落となりました。午前中に前日終値を挟んで揉みあう展開となったダウ平均は、午後にプラス圏で小高く推移すると一時70ドル高近くまで買われる場面もありましたが、上値は重く結局19ドル高の17,535ドルと続伸して取引を終えました。また、S&P500株価指数は1ポイント高の2,037ポイントと4日ぶりの反発となっています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は6ポイント安の4,766ポイントと反落となりました。
2.経済指標等
2月の米個人所得は前月比0.2%増となり市場予想を上回りましたが、米個人消費支出(PCE)は前月比0.1%増で市場予想と一致しました。また、変動の激しい食品とエネルギーを除いたPCEコア物価指数は前年同月比1.7%上昇となり市場予想を下回っています。2月の米中古住宅仮契約指数は前月比3.5%上昇し市場予想を上回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうち一般消費財・サービスや素材、生活必需品など6業種が上昇しました。一方で公益事業やエネルギーなど4業種が下げています。
4.個別銘柄動向
ホテル運営のスターウッド・ホテルズ・アンド・リゾーツ・ワールドワイド(HOT)がマリオット・インターナショナル(MAR)の買収提案を上回る条件提示を中国の保険大手が率いる企業連合から受けたと発表し買われました。また、アクティビストの投資ファンドと取締役人事を巡って合意した化粧品のエイボン・プロダクツ(AVP)や、決算が大幅増益となった鶏卵生産・販売のカルメーン・フード(CALM)が大幅高となりました。一方で最高経営責任者が退社したインターネットラジオ会社のパンドラメディア(P)が経営の先行き不透明感から急落しています。
5.為替・金利等
長期金利は米個人消費支出(PCE)の1月分が下方修正されたことで米景気の先行きに対する警戒感が出て米国債が買われ0.02%低い1.88%となりました。ドル円は113円40銭台での推移なっています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は買い材料に乏しいなか配当落ちもあって反落でのスタートが予想されます。日経平均は配当落ちの120円強を上回る下げから節目の17,000円を下回る場面もありそうで、17,000円を割り込んだところで底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)