マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は前日の地合いを引き継いで続伸 日本市場は米国株高で反発か
NYダウ: 17716.66 △83.55 (3/30)
NASDAQ: 4869.29 △22.67 (3/30)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場はイエレンFRB議長の講演での発言を受けて4月の利上げ観測が後退し上昇した前日の地合いを引き継ぎ続伸となりました。上昇して始まったダウ平均はしばらくして160ドル高近くまで買われると、週末に重要な経済指標の発表を控えていることもあって様子見となり上げ幅を昼過ぎに50ドル程度まで縮めました。しかし、その後やや持ち直し結局83ドル高の17,716ドルと4日続伸となりました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も22ポイント高の4,869ポイントと続伸となっています。
2.経済指標等
3月の米ADP全米雇用リポートで民間部門の雇用者数は20万人増加し市場予想を上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうち情報技術、一般消費財・サービス、金融などの7業種が上げました。一方で公益事業、ヘルスケア、電気通信サービスの3業種が下げています。
4.個別銘柄動向
決算が市場予想を上回ったスポーツ衣料のルルレモン・アスレティカ(LULU)が10%高と急伸し、同じく決算が市場予想を上回ったクルーズ大手のカーニバル(CCL)も大幅高となりました。投資運用会社GEアセットマネジメントを資産運用大手ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズに売却することで合意したと発表したゼネラル・エレクトリック(GE)も買われました。一方で4500人を超える人員削減を計画していると伝わったボーイング(BA)が業績の先行きを懸念した売りで下げています。
5.為替・金利等
長期金利は株高を受けて安全資産の米国債が売られ0.02%高い1.82%となりました、ドル円は112円台半ばでの推移となっています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高を受けて本日の日本市場は反発でのスタートが予想されます。本日は年度末でドレッシング買いへの期待もあるなか、日経平均が昨日に割り込んだ節目の17,000円を回復できるかどうかが注目されます。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)