市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は買いが続かず小幅に高安まちまち 日本市場は8時50分発表の日銀短観に注目

NYダウ: 17685.09  ▼31.57 (3/31)
NASDAQ: 4869.85  △0.55 (3/31)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。ダウ平均とS&P500株価指数は反落となったものの、ナスダック総合株価指数は続伸となりました。原油価格の上昇を好感しダウ平均は昼過ぎには40ドル高近くまで買われる場面もありましたが、翌日に雇用統計など重要な経済指標の発表を控えていることもあって買いが続かず午後に下げに転じると50ドル安近くまで売られました。取引終盤に持ち直すと一時小幅にプラスとなる場面もありましたが、引けにかけて売られ結局31ドル安の17,685ドルと5日ぶりの反落となりました。また、S&P500株価指数も4ポイント安の2,059ポイントと4日ぶりの反落となりました。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は0.5ポイント高の4,869ポイントと3日続伸となっています。

2.経済指標等
3月の米シカゴ購買部協会景気指数は53.6となり市場予想を上回っています。一方で先週一週間の新規失業保険申請件数は前週比1万1000件増の27万6000件となり横ばいとみていた市場予想を上回って悪化しました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうち素材や資本財・サービス、生活必需品などの9業種が下げました。一方で公益事業が上げています。

4.個別銘柄動向
2017年1月期の業績見通しが市場予想に届かなかった高級時計メーカーのモバード・グループ(MOV)が急落しました。また、ゼネラル・エレクトリック(GE)が小幅に下げています。傘下の金融部門GEキャピタルを金融システム上の重要な金融機関(SIFI)の指定から解除するよう求めたと発表したことで買いが先行しましたが、利益確定売りが出て下げています。中国で出店を加速すると発表したマクドナルド(MCD)も朝方は買いが優勢でしたが買いが続かず小幅に下げました。さらに種子メーカーのモンサント(MON)は目標株価引き下げを受け大幅安となっています。一方でコンサルティングの米ブルーウルフを買収することで合意したと発表したIBM(IBM)や新型車の先行予約を開始したテスラ・モーターズ(TSLA)が堅調となっています。

5.為替・金利等
長期金利は前日比0.05%低い1.77%となりました。ドル円は112円台半ばでの推移となっています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場が小幅に高安まちまちとなり、ドル円にも大きな動きがなかったことから本日の日本市場は小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか本日は寄り付き前の8時50分に日銀短観が、そして取引時間中の10時と10時45分には政府と民間(財新)の2つの中国の製造業PMIが発表となります。日銀短観の大企業製造業DI は前回から悪化する見通しで、2つの中国の製造業PMIは小幅な改善が予想されています。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)

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