市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は原油価格の下落が重石となり反落 日本市場は買い材料乏しく軟調なスタートか

NYダウ: 17737.00  ▼55.75 (4/4)
NASDAQ: 4891.80  ▼22.75 (4/4)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

米国市場は原油価格の下落が重石となるなか利益確定の売りが出て反落となりました。前日終値を挟んで揉み合い方向感に欠ける展開で始まったダウ平均は、原油価格が下げ幅を広げると午後には売りが優勢となり一時80ドル安余りまで売られる場面もありました。結局ダウ平均は55ドル安の17,737ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は22ポイント安の4,891ポイントと5日ぶりの反落となっています。

2.経済指標等
FRBが発表した3月の米労働市場情勢指数(LMCI)はマイナス2.1となりプラスを見込んでいた市場予想を下回っています。2月の製造業受注高は前月比1.7%減と2カ月ぶりに減少したものの、市場予想とは一致しています。また、民間設備投資の先行指標となる資本財から国防関連と航空機を除いたコア資本財は2.5%減となっています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうち8業種が下げ、素材と資本財・サービスが1%近い下落となりました。一方でヘルスケアと電気通信サービスの2業種が上げ、ヘルスケアは1%高となっています。

4.個別銘柄動向
破産法の適用申請を計画していると伝わった太陽光発電のサンエジソン(SUNE)が50%安と暴落したほか、通信機器のラッカス・ワイヤレス(RKUS)を買収すると発表した外部記憶装置・通信機器のブロケード・コミュニケーションズ(BRCD)が財務負担を嫌気した売りで急落となっています。一方でラッカス・ワイヤレスは買収価格にさや寄せする格好で急伸しています。また、アラスカ航空(ALK)に身売りすると発表したヴァージン・アメリカ(VA)が40%を超える上昇となっています。さらに複数の証券会社が投資判断を引き上げた医療機器メーカーのエドワーズ・ライフサイエンス(EW)が急伸しています。

5.為替・金利等
長期金利は原油価格の下落を受けて安全資産の米国債が買われ0.01%低い1.76%となりました。ドル円は引き続き111円台前半での推移となっています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株安に加え、ドル円も引き続き111円台前半での推移となり買い材料に乏しいことから本日の日本市場は軟調なスタートが予想されます。こうしたなか昨日までの5日続落で1,000円以上の下げとなっている日経平均が切り返し、一目均衡表の雲の下限(16,218円)を試すような展開となるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)

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