市況概況 - まとめ -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

日経平均400円近い大幅安で6日続落

日本株式市場

日経平均400円近い大幅安で6日続落

1.概況
本日の日経平均は390円の大幅安で6日続落となりました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。中でもマザーズ指数は6%近い大幅安となっています。昨日の米国市場が下落し、ドル円も111円台前半での推移となったことで日経平均は79円安の1万6044円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後も下げ幅を広げると、まもなく1万6000円の節目を割り込みました。ドル円が110円台まで円高に振れたことが嫌気され、日経平均はさらに下げ幅を広げると前場を353円安とほぼその時点の安値で終えました。後場に入っても弱い推移が続いた日経平均は一時424円安まで下落する場面がありました。大引けにかけてやや値を戻したものの、そのまま安値圏での大引けとなりました。東証1部の値上がり銘柄数はわずか43と全面安の商状でした。東証33業種も全業種が下落しています。大幅安の割には商いは膨らまず、東証1部の売買代金は2兆2797億円にとどまりました。

2.個別銘柄等
幅広い銘柄が下落する中、東証1部の売買代金2位のソフトバンクグループ(9984)、3位のソニー(6758)とも逆行高となりました。その他売買代金トップのトヨタ自動車(7203)が3.3%安で連日の年初来安値更新となったほか、メガバンク3行が揃って4%台のきつい下げとなりました。また、3月の国内ユニクロの既存店客数が前年比8%超減少したと発表したファーストリテイリング(9983)は4.2%下落しています。その他材料が出たところでは、昨日発表した第1四半期の決算で18.9%の営業減益だったものの、減価償却の方法を変更した影響を除けば実質的な営業増益だったキユーピー(2809)は12%の大幅高で、東証1部の値上がり率首位となりました。また、同じく昨日発表した平成28年2月期の通期決算で営業利益が前期比167%の大幅増となったカジュアル衣料のアダストリア(2685)は5.6%の大幅上昇となっています。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は大幅安で6日続落となりました。円高進行による企業業績圧迫を材料に売られているとみられます。現在は、円高進行が業績の大幅なマイナスとはなりにくい内需関連業種を中心に、売られ過ぎの好業績銘柄の安値を少しずつ拾うというようなスタンスが望ましいと考えています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)


中国株式市場

上海市場は大幅続伸 香港市場は大幅続落

上海総合指数:3053.07(+43.54)
香港のハンセン指数(日本時間16時時点):20167.72(-331.20)

1.概況
<中国本土市場>
連休明けの上海総合指数は4日続伸となりました。創業板指数の上昇に加え、政府主導で不良債権の株式転換が進むとの見方が出たことが投資家心理の下支えとなりました。売りが先行した上海総合指数は、暫くして節目の3,000ポイントを割り込んで一時0.5%安まで売られましたが、徐々に持ち直すとプラスに転じ上げ幅を広げる展開となりました。午後に入っても勢いは衰えず、上海総合指数は高値圏で揉み合う展開となると結局大幅に続伸し75日移動平均線を上抜いて取引を終えています。

<香港市場>
連休明けの香港ハンセン指数は大幅に続落となっています。昨日の米株安と原油価格の下落を受けて、ハンセン指数は続落して寄り付くと一時1.8%安余りまで下落する場面がありました。その後は本土市場の持ち直しが好感され下げ幅をやや縮めたものの、軟調な推移が続いています。日本時間16時時点で4業種全てが下げ、なかでも商工業株指数や金融事業株指数、不動産株指数が1%を超える下落となっています。

2.個別銘柄動向等(香港マーケット、日本時間16時時点まで)
香港市場では、原油価格の下落からペトロチャイナ(中国石油天然気・00857)が3%超下落しているほか、シノック(中国海洋石油・00883)も4%近く値下がりするなど、エネルギー関連株が軒並み軟調に推移しています。また、目標価格の引き下げが嫌気されたチャイナレールウェイ (中国中鉄・00390)が2%超下落しました。さらに、不良債権比率の上昇が引き続き嫌気され銀行株が冴えない展開となっています。なかでも、インダコマシャルバンク (中国工商銀行・01398)やコンストラクションバンク (中国建設銀行・00939)などが2%を超える下げとなっています。

一方で、燃料コストの低下による業績改善期待から航空株のサウスタンエアライン (南方航空・01055)やエアチャイナ (中国国際航空・00753)、チャイナイースタン (東方航空・00670)などが買われています。また、食品のティンイー (康師傅・00322)やワンワンチャイナ (中国旺旺・00151)などのディフェンシブ銘柄も大幅に上昇しています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川)

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