市況概況 - 朝 -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

米国市場は欧州株安や原油価格の下落で反落 日本市場は一段の円高もあり反落か

NYダウ: 17541.96  ▼174.09 (4/7)
NASDAQ: 4848.37  ▼72.35 (4/7)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は欧州株安や原油価格の下落を受けて反落となりました。利益確定の売りが出て大きく下落して始まったダウ平均はじりじりと下げ幅を広げると取引終盤に一段安となり230ドル安余りまで売られる場面もありました。ダウ平均は引けにかけてやや持ち直したものの、結局174ドル安の17,541ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も72ポイント安の4,848ポイントとなりました。

2.経済指標等
先週一週間の新規失業保険申請件数は前週比9千人減の26万7千人と4週ぶりに減少し市場予想を下回って改善しました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は10業種全てが下げました。なかでも金融が2%近く下げたほか、情報技術、電気通信サービス、素材、一般消費財・サービス、ヘルスケアも1%を上回る下げとなっています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄はユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)とマクドナルド(MCD)、スリーエム(MMM)を除く27銘柄が下げました。なかでもゴールドマン・サックス(GS)が3%安となったほか、ベライゾン・コミュニケーション(VZ)、JPモルガン・チェース(JPM)、アップル(AAPL)も2%を超える下落となりました。ダウ平均構成銘柄以外では人員削減を含むリストラ策を公表した女性下着メーカーのエル・ブランズ(LB)が下落したほか、四半期決算で売上高が市場予想に届かなかったドラッグストアのライトエイド(RAD)が下げています。一方で決算が市場予想を上回った食品大手コナグラ・フーズ(CAG)が買われました。米証券取引委員会(SEC)に対して4月中に年次報告書を提出できない場合にデフォルトに陥る可能性があったカナダの製薬バリアント・ファーマシューティカルズ・インターナショナル(VRX)は、債権者から融資にかかわる契約修正や権利放棄の承認を取り付けたと発表したことで当面のデフォルトが避けられたとして大幅高となりました。なお、3月の既存店売上高が予想以上に減少したギャップ(GPS)が時間外で急落しています。

5.為替・金利等
長期金利は米株安を受けて安全資産の米国債が買われ0.06%低い1.69%となりました。ドル円は円高の流れが続き一時107円60銭台を付ける場面もありました。朝方は108円台前半での推移となっています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株安に加え、一段と円高が進んでいることから本日の日本市場は大幅反落でのスタートが予想されます。日経平均は節目の15,500円を割り込みそうで、昨日の引け後に通期の業績予想を下方修正したファーストリテイリング(9983)も日経平均の重石となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)

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