市況概況 - まとめ -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

日経平均452円高の大幅上昇 保険や海運など買われる

日本株式市場

日経平均452円高の大幅上昇 保険や海運など買われる

1.概況
本日の日経平均は452円高の1万6381円と大幅に続伸しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場が原油高を好感して大幅に上昇したこと、またドル円が108円台半ばまで円安に振れたことを受け、日経平均は213円高と大きく続伸して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に上げ幅を拡大した後一時は寄り付きの水準まで上げ幅を縮めましたが、その後はドル円が108円台後半まで円安に振れたことも追い風となり再び上昇の勢いを強めました。日経平均は10時過ぎからほぼ一本調子で上昇すると、421円高とその時点での高値で前引けをむかえました。後場に入っても上昇の勢いは衰えず、14時過ぎに476円高と本日の高値をつけた日経平均は、そのまま高値圏での大引けとなりました。東証33業種は全て上昇、中でも保険業と海運業は4%超の大幅上昇となりました。東証1部の売買代金は2兆3482億円と昨日から1割以上増加しました。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金トップはトヨタ自動車(7203)で2.5%高と続伸しました。また、売買代金2位の小野薬品(4528)は昨日に続いて6.3%の大幅高となっています。その他にもメガバンク3行やファーストリテイリング(9983)など幅広い銘柄が大きく上昇しました。こうしたなかソニー(6758)は0.4%安と小幅に下落しました。昨日まで3日続伸し、朝方に年初来高値を更新するなど堅調な値動きが続いていただけに利益確定売りが出たようです。売買代金8位に入った村田製作所(6981)は、7.1%の大幅高となりました。米投資情報誌バロンズが「アップル(AAPL)の株価は大幅に割安である」という趣旨の記事を掲載したことが刺激になってか、村田製作所以外にもアルプス電気(6770)や太陽誘電(6976)、フォスター電機(6794)などのアップル関連株が大幅高となっています。その他材料が出たところでは、良品計画(7453)が6.2%の大幅上昇となりました。昨日の大引け後に発表した2016年2月期の営業利益が前期比44%増と大幅に増加したことに加え、今期も10%超の増益予想を発表したことが好感されました。一方、高島屋(8233)は昨日発表した決算で前期実績、今期予想とも市場予想に及ばなかったことが嫌気され6%近く下落しました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
原油高・米国株高・円安などからリスクオンムードが高まり日経平均は大幅上昇となりました。昨日同様、保険業や海運業など年初からのパフォーマンスが冴えなかった銘柄が買われており、物色動向に変化が起きています。このまま市場のセンチメントの大幅な改善を期待したいところです。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)


中国株式市場

上海市場は大幅反発、香港市場は大幅続伸 ハンセン指数は6日続伸で一時21,000ポイントの節目を回復

上海総合指数:3066.64(+42.99)
香港のハンセン指数(日本時間16時時点):21011.58(+507.14)

1.概況
<中国本土市場>
上海総合指数は大幅に反発しました。朝方に発表された中国の3月の貿易統計で、輸出と輸入が共に市場予想を上回る改善をみせたことや、昨日に国家発展改革委員会が1-3月期の中国経済は良好だったと表明したことも投資家心理の改善に繋がりました。買いが先行した上海総合指数は上げ幅を急速に広げました。後場に入ると一時2.4%高まで買われましたが、節目の3,100ポイントがレジスタンスとして意識されたこともあり、利益確定売りが出て、伸び悩むとその後は上げ幅を縮める展開となりました。結局上海総合指数は高値からはやや値を下げ1.4%高で取引を終えています。

<香港市場>
香港ハンセン指数は大幅に上昇し6日続伸となっています。昨日の米国株と原油価格の上昇を受け、上昇して寄り付いたハンセン指数は中国の貿易統計の改善や本土市場の急伸などが好感され、上げ幅を広げる展開となりました。その後も買いの勢いは衰えず、約3ヶ月ぶりに節目の21,000ポイントを回復して高値圏での推移が続いています。日本時間16時時点で4業種全てが上げ、なかでも金融事業株指数と商工業株指数が2%余り上昇しているほか、不動産株指数も1%以上の上げとなっています。

2.個別銘柄動向等(香港マーケット、日本時間16時時点まで)
香港市場はほぼ全面高となっており、なかでも金融株が軒並み賑わっています。2009年以来の安値圏にある欧州の銀行最大手のエイチエスビーシー (HSBC・00005)が3%超近く上昇しています。また、ピンアンインシュランス (平安保険・02318)やチャイナライフイン (中国人寿保険・02628)といった保険株が大幅に上げているほか、インダコマシャルバンク (中国工商銀行・01398)やコンストラクションバンク (中国建設銀行・00939)などの本土系銀行株も大きく買われています。

また、昨日に原油価格が大幅に上昇したことから、シノック(中国海洋石油・00883)が約5%上昇しているほか、クンルンエネルギー (昆侖能源・00135)も約3%値上がりするなど、堅調なエネルギー関連株が相場を押し上げています。さらに、2016年1-3月期の新規受注額が大幅に増加したことが引き続き好感され中国のインフラ建設大手のレールウェイコンスト (中国鉄建・01186)が買いを集め、4%を上回る上げとなっています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川)

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