マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は小幅に高安まちまち ダウ平均は連日で年初来高値更新 日本市場は利益確定の売りで反落スタートか
NYダウ: 17926.43 △18.15 (4/14)
NASDAQ: 4945.89 ▼1.53 (4/14)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。ダウ平均とS&P500株価指数は3日続伸となったものの、ナスダック総合株価指数は反落となりました。市場予想を上回った決算を好感した買いが銀行株に引き続き入り相場を支えた一方で、利益確定の売りが上値を押さえました。ダウ平均は朝方に20ドル安余りまで下げる場面もありましたが、概ね小幅高で推移すると結局18ドル高の17,926ドルと小幅に上昇し連日で年初来高値を更新して取引を終えました。また、S&P500株価指数も0.3ポイント高の2,082ポイントと年初来高値を付けています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は1ポイント安の4,945ポイントとなりました。
2.経済指標等
3月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比0.9%上昇に止まり市場予想を下回りました。また、変動が激しいエネルギーと食品を除いたコア指数も2.2%上昇となりこちらも市場予想を下回りました。先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比1万3千人減の25万3千人で市場予想を下回って改善しました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうちエネルギーや金融、電気通信サービスなどの6業種が上げました。一方で生活必需品や素材などの4業種が下げています。
4.個別銘柄動向
減収減益だったものの1株利益が市場予想を上回ったバンク・オブ・アメリカ(BAC)や、決算は減収減益だったものの株主還元策の強化を好感した買いで資産運用大手のブラックロック(BLK)が堅調となりました。また、増益で1株利益が市場予想を上回ったデルタ航空(DAL)が小幅高となりました。一方で米銀大手ウェルズ・ファーゴ(WFC)は決算が予想を上回ったものの利益確定の売りに押され小幅に下げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.03%高い1.79%となりました。ドル円は109円台前半での推移となっています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場が小幅に高安まちまちで、ドル円にも大きな動きがなく新たな買い材料に乏しいなか、大幅高の後で利益確定の売りが出やすいことから本日の日本市場は反落でのスタートが予想されます。こうしたなか11時には前回から成長率が小幅に鈍化する見通しの中国の1-3月期のGDPが発表される予定で注目されます。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)