市況概況 - まとめ -

マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)

  • 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
  • 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況

執筆者:マネックス証券 プロダクト部

日経平均63円安と小幅に反落 G20財務相・中央銀行総裁会議の決定内容と週末の産油国の会議の結果に注目

日本株式市場

日経平均63円安と小幅に反落 G20財務相・中央銀行総裁会議の決定内容と週末の産油国の会議の結果に注目

1.概況
本日の日経平均は63円安の1万6848円と小幅に反落しました。TOPIXやJPX日経400も反落した一方、新興市場のマザーズ指数は3日続伸となり年初来高値を更新しています。昨日の米国市場は高安まちまちでドル円も大きな動きがないなか、日経平均は昨日までの3日間で1,100円以上上昇していたことから利益確定売りが優勢となり、190円安の1万6720円で寄り付きました。ただ、日経平均は寄り付きが本日の安値になると一時プラス圏に浮上するなど底堅い値動きとなりました。寄り付き直後から下げ幅を大きく縮めた日経平均は、9時半過ぎには一時プラスに転じましたが、すぐにマイナス圏に沈みその後11時頃に再びプラス圏に浮上しました。結局前場を56円安で終えた日経平均は後場に入ってからは一貫してマイナス圏での値動きとなりました。それでも大幅な下げとはならず、63円安で大引けをむかえました。東証33業種は6業種のみ上昇、27業種が下落しました。鉱業や銀行、電気機器などこの数日間の上昇が目立っていたセクターは利益確定売りに押されて下落率が大きくなりました。東証1部の売買代金は2兆592億円と活況の目安とされる2兆円をわずかに上回りました。なお、11時に発表された中国の1-3月期GDPは前年同期比6.7%増と昨年10-12月期から伸びは鈍化しましたが、市場予想と一致しました。

2.個別銘柄等
売買代金上位の幅広い銘柄が下落しました。東証1部の売買代金トップに入った小野薬品(4528)は、昨日に引き続き連日の大幅高の反動が出て7.5%の大幅安となりました。その他にもトヨタ自動車(7203)やメガバンク3行、ソニー(6758)、ファーストリテイリング(9983)などがそれぞれ下落しました。材料が出たところでは、昨日の大引け後に通期決算を発表したコーヒーショップなどを展開するドトール日レス(3087)は、前期は小幅な営業減益で着地したものの今期の営業利益予想を10%超の増益と発表したことで5.6%高と買われました。また、サンリオ(8136)は運営するサンリオピューロランドの設備を刷新するために2020年までに50億円を投じると報じられ、3.1%高となりました。また、ステーキレストランのブロンコビリー(3091)は第1四半期の決算発表で大幅増益を達成したことが好感され9%の大幅上昇となりました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は反落したものの、一時プラス圏に浮上するなど底堅さを見せました。来週は現在開催中のG20財務相・中央銀行総裁会議、および今週末に開催される産油国の会合でどのような決定が行われるかが材料となりそうです。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)


中国株式市場

上海市場と香港市場ともに小幅反落

上海総合指数:3078.12(-4.25)
香港のハンセン指数(日本時間16時時点):21329.85(-7.96)

1.概況
<中国本土市場>
上海総合指数は小幅に反落したもののほぼ横ばいとなりました。小幅に下落して始まった上海総合指数は、主要経済指標の発表前に一時プラスに転じる場面がありましたが、予想通りに10-12月期から伸びが鈍化した中国の1-3月期のGDPを受けて材料出尽くし感が出たほか、週末ということでポジション調整の売りも出て、まもなくマイナス圏に沈むとその後は小幅安で揉み合う展開となりました。後場に入ると持ち直し一時プラスに転じたものの、買いが続かず伸び悩むと0.5%安まで売られました。但し、引けにかけて、やや買い戻されると結局上海総合指数は反落したものの0.1%安とほぼ横ばいでした。なお、中国の1-3月期GDPの伸び率は前年同期比6.7%増と7年ぶりの低水準に落ち込みましたが、3月の固定資産投資や、鉱工業生産、小売売上高などの主要経済指標がそれぞれ市場予想より改善したことが相場の下支えとなりました。

<香港市場>
香港ハンセン指数は8日ぶりに反落となっています。小幅高で始まったハンセン指数は前日終値を挟んでもみ合いとなると、11時に発表されたGDP以外の中国の主要経済指標が総じて堅調だったことで一時上げ幅を拡大する場面もありました。ただ、昨日まで7日続伸していたことから利益確定売りが優勢となり、しばらくして下落に転じるとその後は小幅安で揉み合う展開となっています。日本時間16時時点で不動産株指数が小幅に上昇しているほか、金融事業株指数や公益事業株指数、商工業株指数が小幅に下落しています。

2.個別銘柄動向等(香港マーケット、日本時間16時時点まで)
香港市場では、原油価格が下落したことから、クンルンエネルギー (昆侖能源・00135)が3%下落しているほか、シノック(中国海洋石油・00883)も売られています。また、特段の材料が出たわけではありませんが、不動産のチャイナオーバーシー (中国海外発展・00688)やリソーシズランド (華潤置地・01109)も軟調に推移しています。さらに、昨日まで大きく上昇していたピンアンインシュランス (平安保険・02318)やAIAグループ (友邦保険・01299)なども下落しています。

一方で、中国の3月の小売売上高が市場予想を上回る改善となったことから小売関連の銘柄が軒並み賑わっています。なかでも、食品のモンニュウデイリー (蒙牛乳業・02319)が4%超上昇しているほか、食品のワンワンチャイナ (中国旺旺・00151)も1%以上値上がりしています。また、高級物件が2時間で完売したことが引き続き好感され不動産のスワイヤパシエー (太古A・00019)が続伸となっています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川)

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