マネックス証券オリジナル市況概況 (毎営業日、朝夕2回更新。)
- 朝(8時30分ごろ) NY概況および東京市場見通し
- 夕(17時30分ごろ) 東京市場概況および個別銘柄概況
執筆者:マネックス証券 プロダクト部
米国市場は原油高を好感し上昇 ダウ平均は連日で年初来高値更新 日経平均は17,000円回復か
NYダウ: 18096.27 △42.67 (4/20)
NASDAQ: 4948.13 △7.80 (4/20)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は週間の米石油在庫統計で一部の在庫が減少したことを好感した原油高を受けて上昇しました。朝方は前日終値近辺で揉みあいとなったダウ平均ですが、原油価格が上昇するとダウ平均も買いが優勢となりました。午後に110ドル高余りまで買われたダウ平均は取引終盤で上げ幅を縮めたものの、結局42ドル高の18,096ドルと3日続伸となり連日で年初来高値を更新して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も7ポイント高の4,948ポイントと反発しています。
2.経済指標等
3月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比5.1%増の533万戸と2カ月ぶりに増加し市場予想を上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全10業種のうち金融やエネルギーなどの5業種が上げました。一方で5業種が下げ、公益事業が2%を超える下落となったほか、生活必需品も1%を上回る下げとなっています。
4.個別銘柄動向
決算で1株利益が市場予想を大幅に上回った衛星テレビのディッシュ・ネットワーク(DISH)が堅調となったほか、決算は市場予想を下回ったもののデルによる買収手続きが当初の予定通り進んでいると発表したストレージ大手のEMC(EMC)が大幅高となりました。また、原油価格の上昇を受けてシェブロン(CVX)やエクソンモービル(XOM)も上げています。一方で1-3月期決算が減収減益となったコカ・コーラ(KO)が5%近く下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。さらにグーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)が小幅に下げました。欧州連合(EU)の欧州委員会がグーグルの携帯事業でEU競争法(独占禁止法)に違反している疑いがあると警告したことが嫌気されました。
5.為替・金利等
長期金利は原油高や米国株高を受けて安全資産の米国債が売られ0.06%高い1.84%となりました。こうしたなかドル円は円安となり109円台後半での推移となっています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高に加え、ドル円が円安となっていることから本日の日本市場は続伸でのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は節目の17,000円を上回ってどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうで、一目均衡表の雲の上限(16,989円)を抜けて引けそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)